第18話

文字数 872文字

いかに創ろうかと作為的に表現を組み立てている作品は濁って見えてくる。自分を異端な表現者に見立て演出しようとするその表現意識は一見強く見えるがポコラートでは通用しない。傾向と対策ではない。しかし、まったく見たことのない、イメージの源泉が読み取れないポコラートの作品は、いかに評価しその価値を伝えたらいいのだろうか?従来のアートシーンではあまりにも濁りすぎている。そのために私たちは、その新しいシステムを考え実践することを始めなくてはならない。」

 そもそも「アーツ千代田3331」とはなんであろうか?なにがきっかけとなって千代田区の廃校を利用して作られたのであろうか?

 「アーツ千代田3331」は文化芸術施設である。2005年により統合によって閉校した千代田区立練成中学校の校舎を改修して、2010年3月14日にプレオープン。2010年6月26日にグランドオープンした。練成中学校は昔、ダントツの東大進学率で名を馳せていた都立日比谷高校を目指す越境入学者がいた時代もあったらしいが都心部人口の減少や少子化から生徒数が減少し、統合され神田一橋中学校となった結果、廃校となったそうだ。ちょうど最近は全国各地で廃校となった校舎を再生する意欲的な試みがなされており、コンバージョン(計画・設計)により新たな時代の感性で用途を一新し再レビューするケースが増えてきたこともあった。そして千代田区とアーティスト集団のコンバージョンにより大規模アートセンター「アーツ千代田3331」に地上三階建て校舎が産まれ変わったのだ。この「アーツ千代田3331」はアーティストの創造力と千代田区の国際性や伝統文化など地域の創造性が共鳴し、成長する日本初の参加型交流センターを謳う。玄関・廊下がギャラリーに、教室がシェアオフィス・貸し会議室等で、体育館を多目的スペースに利用するなど、校舎の元々の躯体の原型を活かす工夫がされている、と専門家は言っている。屋上は有料菜園として一般、区民に貸し出されている。地下一階も制作活動ができるスタジオ工房を低賃金でテナントとして貸している。
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