第25話 リターンマッチ

文字数 1,119文字

 ドス恋バラク VS アンドレ・ザ・ジィアン山のリターンマッチは、真夜中の、博士邸宅裏庭で行われた。

「ハッキヨイ、残った!」

 勝負は、一瞬で決まった。前戦での反省から、メカニックチームのバラクとアサミが機構を見直して、ドス恋のパワーが2倍になっていたからである。
 ドス恋は、強烈な左張り手を食らわすと、ジャイアン山の首が曲がって戻らない。ドス恋は休まず両腕をもろ差しして、ジャイアン山を吊り上げ、そのまま後ろに豪快に反り投げした。ジャイアン山は、首が曲がり目を回して大の字にのびて、ピクリとも動かない。しかも、またしてもそのショッキングピンクのまわしがゆるみ、見えてはいけない部分が丸出しなのだ。今回はモザイクがかかっていない。

「キャサリン先生、このボタンでヤツのあれは、おしまいです。とどめを刺して!」

 バラクは、コントローラーをキャサリンに渡した

「やめろ! それだけは、やめてくれ!」

 変態スタイルのトニーが土下座して懇願する。

「トニー、あんた達の悪だくみは、明日には全米に知れ渡るはずよ。私を利用して、うちの学校法人を吸収合併するのが目的だったのね。今日も、クスリを飲ませて眠らせ、あの変態部屋でおぞましいプレイをして、支配するつもりだった。このヘンタイ!お仕置きよ!」

 キャサリンがボタンを押すと、ドス恋がジャイアン山のアソコを、蹴り飛ばした。アソコは、月に向かうが如く飛び、途中でボンという音と共に粉々になって消えた。これには、自分のナニと、ジャイアン山のアソコの感度をシンクロさせていたトニーはたまらない。泡を吹いて気絶した。

 ◇◇◇◇◇

 トニーは救急車で運ばれ、キャサリンは、トニーに誘拐監禁されたと警察に通報し、事情聴取されるなどがあり、落ち着いた時はすでに明け方頃になっていた。

「みんな、ありがとう。今日の授業に遅刻しないようにね」

 1日で別人のようにやつれたキャサリンが言った。帰ろうとするキャサリンをサヤカが呼び止めた。

「先生、1つだけ。あの部屋にいたマコト君は、私達が保育園の時からの幼さな馴染みの、彼なんですか? それに…………」

 すると、その場に話題の本人であるマコトが現れた。

「それについては、僕から説明するよ。サヤカ、そしてリコ。ずっと連絡しないで悪かった」

(マコト君、どうして…………)

 リコは、いろいろな思いが交差し、言葉が出なかった。

 「さあ、みんな、ダイニングでお茶でも飲みながら聞いてくれ」

 傷心のキャサリン以外の面々が、集まった。

「相当込み入った話になるからね。サヤカ寝ないでよ」

「うんもー 失礼な!」

「まず、今の自分の事から」

 リコ、サヤカ、バラク、ジョージ、ミクは、固唾を飲んで聞き入った。
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