研究所に響く銃声 4 研究員の死

文字数 531文字

浅倉・・。あいつが薬を盗んだ犯人だったのか。しかし、誰に飲ませたんだ。俺ではない。少なくとも、浅倉を殺したのは俺ではない。三上、住吉、森本の誰かだ・・。


俺が疑ったのは、三上、住吉、森本。三上が疑ったのは、俺、住吉、森本。住吉が疑ったのは、俺、三上、森本。森本が疑ったのは、俺、三上、住吉。浅倉が疑ったのも、俺、三上、住吉・・・。


浅倉が誰にも疑われていないのは分かる。あいつ・・・。

銃声が2回響く中、宮本は議論の場に急いだ。宮本の存在に気づき、振り向いた森本の表情は狂気で満ち溢れていた。森本が宮本に銃口を向ける瞬間、宮本は引き金を引き、放たれた銃弾は森本の脳を貫通した。


森本は、後頭部を打つようにその場にばったりと倒れ、その先には住吉をかばっている三上がいた。

三上さんが・・。三上さんが撃たれました・・。

おい、三上、大丈夫か?

大丈夫。住吉、落ち着いて。私には命中してないわ。

え・・?え・・?

・・・大丈夫だ、住吉。森本は外したようだ。・・・ただ、浅倉は。
浅倉はどうなったの。

森本に銃殺された。

そんな・・・。

・・・実は浅倉が薬を盗んだ犯人で、森本にこっそりと薬を飲ませたというのが真相のようだ。お前らに浅倉が遺した文章をみてもらいたい。今後のことはそれから考えよう。

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