迷子の女の子
文字数 906文字
ある日のこと、王妃様の星に少女が迷いこんでまいりました。
白いエプロンのよく似合う、見るからに田舎の純朴そうな娘でありました。
白いエプロンのよく似合う、見るからに田舎の純朴そうな娘でありました。
王妃様は怪訝そうに尋ねました。
というのも、少女は白いエプロンこそ身につけているものの、その下に着ているのはOLの制服だったからです。
というのも、少女は白いエプロンこそ身につけているものの、その下に着ているのはOLの制服だったからです。
少女は、小粋に小指を立てて眼鏡の片方のつるを持ち上げると、勝気な顔を作って答えました。
女の子というのは、おしゃまなもの。
たとえ迷子で心細くても、耐えきれずに泣き出す限界ギリギリまでは、ツンと澄まして平気な顔をし、強がってみせたいものなのです。
女の子というのは、おしゃまなもの。
たとえ迷子で心細くても、耐えきれずに泣き出す限界ギリギリまでは、ツンと澄まして平気な顔をし、強がってみせたいものなのです。
王妃様はアラサーという言葉の意味を知りませんでした。
高貴な存在なので下々のことにはうといのです。
……別の意味の下々のことにかけてはエキスパートではあったのですが。
高貴な存在なので下々のことにはうといのです。
……別の意味の下々のことにかけてはエキスパートではあったのですが。
少女――アリスちゃんは何故かムキになって言い返しました。
……が、そこで何かを思い出したようです。
王妃様の顔色をうかがいながら、恐る恐る尋ねます。
……が、そこで何かを思い出したようです。
王妃様の顔色をうかがいながら、恐る恐る尋ねます。
それ、多分違います。
王妃様は優雅な所作で、ご自分の豊満な御胸に目を落としました。
プレイとして一考の余地ありと思えたからです。
しかし、すぐに結論は出ました。
プレイとして一考の余地ありと思えたからです。
しかし、すぐに結論は出ました。
それを聞いてアリスちゃんはホッと胸を撫で下ろしました。
王妃様は同意を得て、満足そうでした。
それも、多分違いますけど。
それも、多分違いますけど。