星と王妃様
文字数 1,165文字
王妃さまはことの全てが理解できました。
なるほど、これなら自分の知りたかったこと、やりたかったことが満足させられます。
なるほど、これなら自分の知りたかったこと、やりたかったことが満足させられます。
そう思うと、自然とやり方にも気が入り、声も大きく、乱れたものとなります。
どんどんますます、いやらしく喘ぎたくなってきます。
どんどんますます、いやらしく喘ぎたくなってきます。
ひときわ深く、指で掻き混ぜた瞬間、王妃さまの腰がガクッと下へと落ちました。
パイナップルがそう賛美の声をあげたそのとき、王妃様はまさに「そのとき」を迎えたのです。
パイナップルも絶叫し、ついに限界に達しました。
ずどおぉぉぉぉおおおおぉぉおおん!
地響きと共に、パイナップルは白煙を上げ、宇宙に向かって打ち上がって行ったのです。
地響きと共に、パイナップルは白煙を上げ、宇宙に向かって打ち上がって行ったのです。
王妃様は達した余韻の中で、かつてない充足感を味わっておりました。
そして、ロケット雲を筋ひいて、小さく、天に吸い込まれてゆくその果実を見送りました。
そして、ロケット雲を筋ひいて、小さく、天に吸い込まれてゆくその果実を見送りました。
王妃様の美しい目じりに浮かんだ涙は、絶頂のためのものなのか、それともパイナップルとの別れを惜しんだものなのか。
それは王妃様自身にもわからないことでした。
毎年11月の中ごろに地球から見ることのできる、しし座流星群。
王妃の星はその方角にあります。
そして、しし座の方向にある無数の星々の、数知れぬ寂しい王妃様たちは、みなそれぞれに、その頃になるとパイナップルを打ち上げるのだそうです。
地球では多くの恋人たちが、そのパイナップルの描く美しい光の流影に、胸をときめかせ、あるいは口づけの背景とするのかもしれません。
素敵な、素敵な……ひと夜の思い出として。
それは王妃様自身にもわからないことでした。
毎年11月の中ごろに地球から見ることのできる、しし座流星群。
王妃の星はその方角にあります。
そして、しし座の方向にある無数の星々の、数知れぬ寂しい王妃様たちは、みなそれぞれに、その頃になるとパイナップルを打ち上げるのだそうです。
地球では多くの恋人たちが、そのパイナップルの描く美しい光の流影に、胸をときめかせ、あるいは口づけの背景とするのかもしれません。
素敵な、素敵な……ひと夜の思い出として。
第一章 星の王妃様 Fin