ホールインワン
文字数 1,519文字
上司様の案内で二人が星の反対を訪れると、なんとそこには広大な砂漠が広がっていたのでした。
王妃様は思わず声を上げました。アリスちゃんにいたっては声も出ません。
なんということでしょう。
どれほどの破壊、なんという男らしさ!
しかも、その男らしさを象徴するかのように、立派なピラミッドまである、それは雄大な砂漠でした。
どれほどの破壊、なんという男らしさ!
しかも、その男らしさを象徴するかのように、立派なピラミッドまである、それは雄大な砂漠でした。
王妃様はエジプトの王妃様ではありませんからね。もちろん、ピラミッドなど初めて目にしたのです。
ただダラダラするためだけに、このように壮大な建造物を用意するとは。
なんという俺様!
なんという俺様!
なんというチョイ悪!
会社のあずかり知らぬうちに、上司様がこのようなプロジェクトを進めて星を改造していたなんて、アリスちゃんも夢にも思いませんでした。
会社のあずかり知らぬうちに、上司様がこのようなプロジェクトを進めて星を改造していたなんて、アリスちゃんも夢にも思いませんでした。
その身勝手さに、アリスちゃんのハートは一瞬で撃ち抜かれてしまったのです。
顔を赤らめて立ち尽くす彼女の耳に顔を寄せて上司様がとどめの一言を囁きます。
顔を赤らめて立ち尽くす彼女の耳に顔を寄せて上司様がとどめの一言を囁きます。
それは背筋がゾクゾクするような、危険で甘い誘惑の一言でした。
アリスちゃんにはわかりすぎるほどわかっておりました。
それこそが今まで思い描いて来た理想の俺様上司の言うことだったからです。
重ねて、上司様はグイグイと迫ります。
それこそが今まで思い描いて来た理想の俺様上司の言うことだったからです。
重ねて、上司様はグイグイと迫ります。
ダメ押しに意味深な流し目。
そして、嗚呼……なんというエレガントで肉食的な求愛の言葉だったことでしょう!
アリスちゃんの望み通りの、ドストライクの!
そして、嗚呼……なんというエレガントで肉食的な求愛の言葉だったことでしょう!
アリスちゃんの望み通りの、ドストライクの!
それはもう、アラサーの少女はイチコロとなったのです。
王妃様は抱き締め合う二人の姿を眺めてニコリと笑みを浮かべておりました。
それから、三人でお茶会をして、お土産に金色のパターを貰って自分の星へと帰っていったのです。
お茶会は、もう女子会ではありませんでした。
それから、三人でお茶会をして、お土産に金色のパターを貰って自分の星へと帰っていったのです。
お茶会は、もう女子会ではありませんでした。
豊かな森は澄んだ空気を作ります。
木々の下に蓄えられた水は、大地を潤し肥沃な土壌を育むのです。
ですが、それだけでは女心はつかめません。
女の人というのは、矛盾を抱えているからです。
ときに荒々しく、自然に逆らうような生き様を、愛し方を、男の人に求めるものなのです。
そしてまた、男の人も。
草食系男子も行き過ぎれば、環境を破壊し、CO2がどうかなってオゾンホールにホールインワンします。
……彼らもまた、男らしさを発揮して女性を口説くことだってあるのです。
そんなことを教えてもらった旅になったと、王妃様は満足でした。
そして、普段は御殿の壁に飾ってある、今はたいそう使い込まれて、いっそうピカピカとなった金色のパターにときおり油をさしながら、ひとり呟くのです。
木々の下に蓄えられた水は、大地を潤し肥沃な土壌を育むのです。
ですが、それだけでは女心はつかめません。
女の人というのは、矛盾を抱えているからです。
ときに荒々しく、自然に逆らうような生き様を、愛し方を、男の人に求めるものなのです。
そしてまた、男の人も。
草食系男子も行き過ぎれば、環境を破壊し、CO2がどうかなってオゾンホールにホールインワンします。
……彼らもまた、男らしさを発揮して女性を口説くことだってあるのです。
そんなことを教えてもらった旅になったと、王妃様は満足でした。
そして、普段は御殿の壁に飾ってある、今はたいそう使い込まれて、いっそうピカピカとなった金色のパターにときおり油をさしながら、ひとり呟くのです。
……まだ言いますか。
第二章 星の上司様 Fin