第13話 道徳

文字数 1,206文字

 この教科書にも載ってるけど「いじり」と「いじめ」の違い。確かに、そこには、大きく違いはありそう。

 微妙な違いを取り扱うことは
 とてもとても大事なような気がする。
 教科書もハッとする部分は
 やっぱりあるわね。

 なんだろう?「いじり」は愛情行為ではあるんだけど、良かれと思ってやったことでも、裏目に出ることもある。そこら辺が行き過ぎると、相手にとったら、迷惑行為になってしまうし、不快やストレスを与えてしまう。そうして、廻り廻って、自分にもそのストレスが返ってくる。

 自分本意は全て否定しないけど
 それだけではダメ。
 他者本意だけでも
 どこか物足りない。
 わたしだけは
 太陽と海のみなものように
 自他ともに
 キラキラと
 輝ける道を探し続けたい。

 ありがとうって言えるってことは、ありがとうに気付いてること。とても透明な配慮ってあると思うけど、それに気付くことができたなら「ありがとう」って、腹の底から言えると思う。

 きっと「ありがとう」の数だけ
 人は
 他の命を奪って生きているわけだから……
 せめて「ありがとう」を
 せめて「ありがとう」を。

 命を讃美する心が僅(わず)かでもあるなら「いじめ」は何?自分を俯瞰(ふかん)して観れなくて、愛情が無く、感受性の乏しいボケカス人殺し悪魔と同じよ、やってることが小さすぎて、逆に哀れだわ。



 弱い者いじめなんて
 下等生物「意識」がやること。
 「意識」が大事。
 「意識」によってでしか
 人は変われないかも……
 きっと
 「意識」次第で
 天国にも地獄にも現状が変わっていくの。

 「いじめ」の加害者側の人々は、家庭環境が悪いことを暗に示してる。愛情を持って注意する親もいなかった訳で、親じゃなくても、誰かが注意することも無い。ある意味、潜在的に注意して欲しいのかもね……責任を持って、真剣に関わって欲しいという、訴えかけかも知れない。

 やっぱり「いじめ」の加害者側の人々は
 まことに哀れな子ね。
 一番、不幸な人々。

 だから
 愛情や愛が
 この世界の王様なのよ。

 「いじり」は愛情があっても
 やりすぎれば「いじめ」になってしまう。
 必要以上は、毒。

 まあ
 ほどほどほど、難しいものは
 無いかもしれないけど。

 この「いじり」「いじめ」のテーマでグループで話しあったときに、川谷くんという男子がボソッと言っていた言葉があって、それが妙に引っ掛かるのよ。川谷くん曰(いわ)く、

 「いじり」は友情
 「いじめ」は殺害

 極端なところがあったかも、知れないけど、わたしも川谷くんが感じたものが、理解できるの。「いじめ」は殺害。付け加えるなら「生き殺し」もあるわ。これが国家単位になれば戦争になったり、先進国だけが儲かり、甘い蜜を吸う、気持ち悪い悪魔システムのこと。川谷くんは、意外と鋭いところがあるのよ。見直したわ。アホ男子のなかでも、川谷くんとなら、別に、恋愛感情は湧かないけど、友達にはなりたいな。
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