【弐拾】哀惜ーー涙の果てに

文字数 429文字

 弓永によると、事件があったのは数日前の夜。美沙が鈴木兄妹の部屋を訪れた最後の日の夜のことで、美沙は制服姿で人気のない河川敷にひとり倒れていたという。検案結果によれば、衣服の乱れや性器の傷つきようから暴行に遭い、そのまま――とのことだった。

「おれ、明日、非番でな。しかも、たまたま通夜の日取りも明日なんだ。連れてってやるから、お前も一緒にこい。あの子とは、友達だったんだろ?」

 祐太朗は擦れた声で弓永の申し出を受け止めた。

「勘違いするな。見にいくだけだ。おれは警官だからまだしも、お前みたいなどこの馬の骨ともわからないようなチンピラが焼香なんかできると思うなよ」

「……そんなことはわかってる」祐太朗は声を振り絞っていった。

 弓永は、通夜の一時間前に車で迎えにいくと告げ、電話を切った。

 祐太朗は静かに電話を置いた。詩織が祐太朗を心配そうに見つめていた。

 事情を話すと、詩織は声を上げて泣いた。

 祐太朗は拳をグッと握り締めた。
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登場人物紹介

名前?ーー祐太朗、鈴木祐太朗。

何度も訊くな、マヌケ。

ご無沙汰してます、鈴木詩織です!


あたし個人のことは前回の事件で紹介しましたから割愛しますねぇ!


今回はあまり出番はないかなぁ……


でも、ユウくんも弓永さんも頑張ってるから、今回もよろしくねぇ!

大原美沙でぇす!


17歳、五村城南高校の三年生です!


学校は、、、楽しいよ!友達もいるし、成績は、、、まぁまぁかなwww


好きな物、、、うーん、流行り物には目がないかなぁ?


最近はちょっと疲れてるかも。。。


よろしくね!

野添麻奈美です。


五村城南高校の三年生です。


成績は……、一応学年で三番以内には入っています。


美沙とは小学校からの友達ですが、最近はちょっと疎遠気味かもしれません。


でも、美沙の為ならどんなことでもするつもりです。


だって、美沙はわたしの友達だから……


よろしくお願いします。

ちょwww自己紹介だってwwwマジウケるんだけどwww


結城亜美でぇーす!


ゴムジョー(五村城南)の三年でぇーす!


あたしのことぉ?


亜美って呼んで、よろしく!


てかwww何でそんなこと話さなきゃなのwww

おう、久しぶり!


弓永龍だ。


おれのことは前回話したから別にいいよな。


まぁ、一応いっておくと五村署刑事組織犯罪対策課強行係所属で、階級は警部補だ。


あと、おれは祐太朗のことが嫌いなんで勘違いしないでくれよな。


しかし、酷え世の中になったもんだ。犯罪もどんどん悪質化してるし、親子の関係も変容しちまってよ。


ま、おれには関係ねぇか。


今回もよろしくな!

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