【拾弐】放浪街
文字数 467文字
学校からの帰り道、適当な理由をでっち上げて亜美たちのグループから抜け出すと美沙はあてもなくストリートをうろついた。今頃はあのギャル集団も美沙の悪口で盛り上がっていることだろう。全然構わない。自分の耳に入らないのなら、何をいわれたって何もいわれていないのと同じだ。そう自分にいい聞かせ、美沙は舗装された道路を踏み締める。
不意に誰かとぶつかった。
麻奈美だった。
「あれ、麻奈美ジャン。何してんの?」
「あ、美沙……。これから塾でさ……」
「え、でも塾ってこっちじゃないよね?」
麻奈美は俯いた。
「うん。実は、サボっちゃった」
美沙は驚きを隠せなかった。麻奈美に理由を問うと――
「だって、最近の美沙、何か変だから……。ほら、甚平の男と食事してたって変なウワサもあるしさ。何か心配で……」
美沙は、そっか……と友人を心配させてしまったことに深い自責の念を抱いた。が、すぐに気を取り直して明るい笑顔を浮かべると、いった。
「塾サボっちゃったんでしょ? なら久しぶりにふたりで遊んじゃいますか!」
不意に誰かとぶつかった。
麻奈美だった。
「あれ、麻奈美ジャン。何してんの?」
「あ、美沙……。これから塾でさ……」
「え、でも塾ってこっちじゃないよね?」
麻奈美は俯いた。
「うん。実は、サボっちゃった」
美沙は驚きを隠せなかった。麻奈美に理由を問うと――
「だって、最近の美沙、何か変だから……。ほら、甚平の男と食事してたって変なウワサもあるしさ。何か心配で……」
美沙は、そっか……と友人を心配させてしまったことに深い自責の念を抱いた。が、すぐに気を取り直して明るい笑顔を浮かべると、いった。
「塾サボっちゃったんでしょ? なら久しぶりにふたりで遊んじゃいますか!」