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文字数 371文字



会社という箱の中で
歯車の一つとして初めて働いた三年後
結構 些細な理由で辞めたいと伝えた日に
見上げた厚い雲が 空高くから
落ちてくるコンクリートの塊に見えた
心の中はまだ子供だったから
押しつぶされそうだった
10個目の仕事を辞めると決めた時も
あの日と同じ空の色だったけど
ただなんか悲しげだった
僕は世間でいうところの
ただの不甲斐ないやつになっただけだから
何度でもやり直せるからもっと気ままにやれなんて
簡単に言えないけど
人生ってそんなものさ 幸か不幸か決めるサイコロは
最後は僕の手の中にある
二歩や三歩くらい
戻ることがあっても案外 気が付けば周りと足並みが揃ってるのかもね
毎日陽は昇るし 雨の日も雪の日もある
回避できない時は突っ走ったもの勝ちだったりする
そんな夜は大好きなあの歌を聞いて
今日の良いことだけ思い出して
夢の中で馬鹿騒ぎしよう
また歩き出すために


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