文字数 725文字



簡単に会おうねと言えない時代が
急に始まったばかりの頃早く外に出たくて
あれ欲しいとかあれ食べたいとか
そんなことばかり考えてた

部屋に閉じこもり出すと急に色々怖くなって
毎日あんなに願ってたのが嘘のように
外が怖くなってドアは閉じられたまま
滅多なことじゃ外に出れなくなった

ベランダから眺める空の青さとは裏腹に
心はどんどん雨雲のように色濃く染まり
何もかもどうでも良くなっていった

家の中でずっといるのは毒にも薬にもなった
自粛できない人に敵意剥き出しているのに
あんなに頑張っても痩せなかった身体は
規則正しい生活リズムに則ってる健康体になった

人は簡単に壊れていく
でも人は簡単には壊れない
それは心の強さとかじゃない事だけは
なんとなくわかるようになった

私の中の答えは「捨てられる事」だった
そして今まで通りじゃない事を知る事だった
気がついたら物凄く楽になった
どうでもいいのは昨日までの過去で
今まで通りじゃないなら
初めましてを探す事にした

人は多種多様で十人十色で同じじゃない
そして1人じゃない
部屋で今1人だったとしても
昔ほど本当の一人ぼっちにはならない
逃げる場所も隠れる場所も
そして手を差し伸べて助けてくれる場所もある

今見つけた初めましても
求める物と違うかもしれない
人生は何年で終わるかもわからないから
この後の事を思うと動けないのはつまらない
理解できない人といるのは
正直もったいない
だって明日終わるかもしれないのは
今も今までもそこは変わらないのだから
だったら初めましてをたくさん見つけようと思う
眠りたいだけ眠ろうとも思う
思い切り好きなものを食べて
好きな事をすればいいと思う
わたしがわたしであるために
あなたがあなたのままでいるために
大切な人が大切な存在のまま
笑っていられるように





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