文字数 473文字



いろんな道が見えてきて
色んな行き先が決まって
この日常が突然終わりを告げることから
逃げてるたくさんの笑顔
授業中いつも寝てた子もサボってた子も
ほんの少しでも繋がりを求めて
卒業が近づくごとに
これ以上なく揃う顔ぶれ
何気ない冗談も何気ない会話も
もうこの全員とは分かち合えなくなるから
カレンダーの1日1日が
ヒラヒラと落ちてくあのアニメのような
シチュエーション
感じるとは思わなかった
泣くまいと思ってた朝に
薄化粧もできないくらい
あふれだす涙
最後の日なんか静かな
教室にはまだイベントにはかなり早いのに
何故か全員が揃ってる
授業があった時じゃ考えられないくらいな光景
涙なんて出すはずないとタカをくくってたあのクラスメイトも
教科書が友達なくらい
笑顔を見せたことのない
あのクラスメイトも
赤い眼と引きつった笑顔で
少しだけ戻る最後の日常
ありがとうさよなら
私たちはそれぞれの道を
とりあえず一歩踏み出す
形あるものじゃないけれど
ここにいつまでも感じてたい
途中からは
何も聞こえなかった
つまらない校長先生の祝辞も
在校生の温かい歌も
楽しみも苦しみもまた
桜の蕾が大丈夫だよと後押ししてくれる

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