第16話 部活と親の関係④

文字数 1,245文字

はい、里佳ちゃん。

有り難いお下がりです。

「チーズ饅頭」。知ってますか?

うわー!!


さすがお師匠!!


わたし、これ、だい、だい、大好き♡

各地にありますが、やはり宮崎のものが有名ですよね。

檀家さんからいただいたこのチーズ饅頭、

拙僧は、「お菓子の日高」さんが好きですね。

そんな、会社まで分かんないです!


これはその「お菓子の日高」なんですか?


これは、空港で買える「風月堂」さんだね。

これも美味しいですよ、もちろん!

いただきます!


(もぐもぐ)


それで、教師との関係ですけど……

うんうん、ちょっと待って。


(ぱくっ)


実は墨谷二中の練習や試合のシーンでは、教師の姿が描かれません。

えっ?


(あ、こぼしそう……)


すごい過酷な練習しているのは、生徒だけで?

て言うか、試合は顧問が一緒でしょ?

だよね?


でも、本当にそれがなくて。

鬼コーチや監督にしごかれる漫画ではないんだよ、「キャプテン」は。

そこは、漫画ね。
手厳しいね。


イガラシキャプテンの代になり、いろんな部員が集まり、しかも練習が激しいものになった、

という話はしたと思うけど、その結果、ケガ人が出てしまうんだ。

そういうところは、リアル!
そこで墨谷二中の校長先生などが登場する。

でも、野球部に顧問をつけよう、とか、そういう話にはならない。

そしてこの時が、野球部存続の危機。

この漫画、大会への出場辞退が好きでね。

この件で、丸井時代の全員ボロボロに次いで二度目の出場辞退になる。

しつこいようだけど、それでも顧問やコーチは出てこない。


それと、このケガ人の話は次に繋がるので、覚えておいてください。

他の学校も、教師はいないの?


良いところを突いてきますね、里佳ちゃん!


ライバルである私立の名門、青葉学院と言うのですが、

ここにはサングラスをかけた怖そうな監督がいるんだ。

これは部活ものにありがちな、大人による恐怖のしごき、だね。


生徒自身が頑張る墨谷二中と、

大人がやらせる青葉学院。

そういう構図ね。


なるほど、お師匠さん、確かにこれは学校を考えるヒントですね!

さすが過ぎます!


しかもその青葉学院の監督は、ルール悪用をしてね。

それで谷口キャプテン時代に再試合になった、という話なんだよ。

そして、墨谷二中が勝つんだからね。


まあ、これも漫画故、でしょうけど、大人のズルさ、というか、ねえ。


深いですね。「キャプテン」。
青葉の監督は、試合中のベンチでタバコ吸ったりしていますしね。

これ、さすがに昭和四十年代でも、ヤバいよなあ、と。


でも、谷口君の墨谷二中に負けたとき、立ち上がって拍手していたし、

実はいいヤツ、的なところも描かれているのがなお憎い。

そういえば、「タッチ」にもサングラスの怖い監督が……
あれはまた全然違う理由で怖い監督ですね。

その話はまた機会があればしましょうね。

舞衣お姉ちゃんが来た時に、ですね?
あっ!


お湯が沸きましたよ。お茶を持ってきましょうねえ。

参考:あだち充『タッチ(1)~(26)』(小学館少年サンデーコミックス)
宮崎銘菓「チーズ饅頭」



各社いろいろありますので、是非どうぞ!

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登場人物紹介

作者投影。文章修行しているつもり。

本職は、寺院の副住職(跡継ぎ)。未婚。

全く似ていませんし、職業も勿論違います。

近所の女の子。里佳。

話し相手になってくれる優しい才女。

拙作「転校したとです。」の山田さんイメージです。

舞衣。里佳の従姉。医学科の学生さん。

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