第32話 街の外で
文字数 486文字
「準備は出来たか?」一足先に街の外へ出ていたヴェロスがコールに訊いた。
「うん、僕達は大丈夫。水も食料も買ったし、治癒ポーションも買ったよ。それと一応聖水も」
コールの言葉を聞き、ヴェロスは頷いた。
「彼女達、いい人だね」コールが街の方に視線を向けて言った。
「そうだな」セシルが同意した。ブロンコでさえその顔に、笑顔らしきものを浮かべている。
「俺は気にいらん」ヴェロスが目を閉じながら腕を組んだ。
「どうして?」
「この任務は俺達四人でやるべきだ」
「でも、僕達だけじゃ危険すぎるよ。マスターウルラも言ってたじゃないか」
「あそこは我々の土地だ。我々のみで解決すべきだ」
「我々にもう土地はない」セシルが重々しく言った。
「我々もギルドに入った以上、仲間同士、協力し合うことを学ばねばならん」
肩の上のフクロウを優しく撫でながら彼は言った。肩の上のそれが、目を閉じたまま気持ちよさそうに首を傾げ、可愛らしい声で鳴いた。
「俺の仲間はお前らだけで十分だ」
そう言い張るヴェロスにセシルは微笑みかけた。
「外にはまだ我々の知らない世界がある。目を開けよ。手を伸ばせ。それだけで世界は変わるものだ」
「うん、僕達は大丈夫。水も食料も買ったし、治癒ポーションも買ったよ。それと一応聖水も」
コールの言葉を聞き、ヴェロスは頷いた。
「彼女達、いい人だね」コールが街の方に視線を向けて言った。
「そうだな」セシルが同意した。ブロンコでさえその顔に、笑顔らしきものを浮かべている。
「俺は気にいらん」ヴェロスが目を閉じながら腕を組んだ。
「どうして?」
「この任務は俺達四人でやるべきだ」
「でも、僕達だけじゃ危険すぎるよ。マスターウルラも言ってたじゃないか」
「あそこは我々の土地だ。我々のみで解決すべきだ」
「我々にもう土地はない」セシルが重々しく言った。
「我々もギルドに入った以上、仲間同士、協力し合うことを学ばねばならん」
肩の上のフクロウを優しく撫でながら彼は言った。肩の上のそれが、目を閉じたまま気持ちよさそうに首を傾げ、可愛らしい声で鳴いた。
「俺の仲間はお前らだけで十分だ」
そう言い張るヴェロスにセシルは微笑みかけた。
「外にはまだ我々の知らない世界がある。目を開けよ。手を伸ばせ。それだけで世界は変わるものだ」