第25話 愚か者の辿る道
文字数 369文字
「馬鹿! やめろ!」ヤマトの怒声が部屋にこだまする。マーサが振り返ると、ロッコが宝箱を開けようとしていた。彼に駆け寄ろうとしたマーサをシルヴィアが止める。「もう、手遅れよ」
彼が宝箱に手を掛けた瞬間、五芒星が妖しい光を発し、明滅し始めた。ロッコの周りに白い結界ができ、他の三人を締め出す。どこからともなく五本の剣がやって来てロッコを取り囲んだ。魔法の剣だ。赤、青、黄、緑、紫の剣がその切っ先を彼の体に向けている。これから起きる事を直視したくなくて、マーサは目を閉じた。
「グワーッ!」ロッコの叫び声が部屋を満たした。
恐る恐る彼女が目を開けると、五芒星の妖しい光は既に消え、その中央に頭、両手、両足を剣に貫かれたロッコが静かに立っていた。「痛え……」
シルヴィアが首を振ってため息をついた。「知識は力なり。愚か者が辿る運命は悲惨なものね」
彼が宝箱に手を掛けた瞬間、五芒星が妖しい光を発し、明滅し始めた。ロッコの周りに白い結界ができ、他の三人を締め出す。どこからともなく五本の剣がやって来てロッコを取り囲んだ。魔法の剣だ。赤、青、黄、緑、紫の剣がその切っ先を彼の体に向けている。これから起きる事を直視したくなくて、マーサは目を閉じた。
「グワーッ!」ロッコの叫び声が部屋を満たした。
恐る恐る彼女が目を開けると、五芒星の妖しい光は既に消え、その中央に頭、両手、両足を剣に貫かれたロッコが静かに立っていた。「痛え……」
シルヴィアが首を振ってため息をついた。「知識は力なり。愚か者が辿る運命は悲惨なものね」