【7-1】気まずいランチタイム 1
文字数 891文字
それから二日ほど、雨がつづいた。
特に用事もないので宿題でも片付けようかと思ったけど、なんかイライラして手につかない。
結局、国語のプリントを二枚やっただけだった。
三日目は晴れた。
お昼過ぎ、おなかがすいたので居間に行ったら誰もいなかった。
冷蔵庫の中はすぐ食べられそうなものはないし、台所を漁って出てくるのはカップ麺ぐらいで、でもあんま好きな味じゃないからコンビニに買い出しに行くことにした。
なんかいた。
あいつがいた。やさぐれた顔してる。
コンビニのイートインコーナーに、いた。
ご丁寧にあの紅茶まで飲んでる。
マイブームかっつーの。
あ、こっちに気付いた。
慌てて目を逸らしてるけどバレてるよ。
私は自転車を停めると、大股でイートインコーナーに突入した。
明らかに、避けてる。
なんなのこいつ。
チキンなの?
私より背が15センチもデカいくせに。
いや、15センチ×2もデカくなったくせに。
私は、じいいいっ……とやさぐれ顔を覗き込んだ。
彼は顔をそむけた。
なんか、つらそうに見える。
彼は腕組みをすると、はぁ、とため息をついた。
彼が店内をちらと見る。
微妙に視線を集めている我々。