【7-4】気まずいランチタイム 4

文字数 682文字

ちょ、ちょちょちょ、確認するけど
なに
もしかして、今まで私の後ろからくっついてきてたのって……
お前が死なないようにだよ
え? 
え? 
え? 

お供じゃなかったの?
 そして、衝撃の告白がつづく。
バカかお前は。

だいたい、誕生日からしたら僕の方が先なんだよ。お供はお前の方だよ。

それに、しょっちゅう車道とか飛び出したり、側溝落ちそうになったり、今お前が生きてるのは、俺様のおかげなの
ったく、何度僕がお前を救ってきたか、マジで記憶ねえの?
――――ない
あちゃあ……

 彼は私のグラスと、自分のカップを持って、ドリンクバーへ。

 彼の後ろ姿を見ながら、こんがらがった頭の中を整理する。

。。。
あ~~~ダメだあ、さっぱりわかんないよ~

 私はやっぱりわけがわからなくて頭をがしゃがしゃしてた。


 気付いたら、彼がメロンソーダとカプチーノのおかわりを持って戻ってきてた。

県外に進学するし、大学卒業するまで戻って来ないし、というかずっと戻ってこれないかもしれないし、だから、お前に彼氏も出来たから踏ん切りがついたんだ
なんの
……お前、マジでわかんないわけ? 
女子でその鈍さ、ちょっと尊敬するわ
だからわかんないよ~
はあ、まあ、いいよ。もう。
どうせ来週には向こうに戻るし、冬休みは親と海外行くし、お前と顔を合わせる機会はほとんどないから
だからなんなの

 彼はいきなり黙って、じっと私を見た。


お前、遠距離恋愛とか、大丈夫な人?
……なに、それ
だよな。だから、いいよもう
なに勝手に。ちゃんと説明してよ
いまお前に全てを説明したら、せっかく諦められたのに……また、ダメになる

 なにが?

 まさか。

 その答えは、ないよね?

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登場人物紹介

高校一年生。地元の普通科に通っている。
最近、絵を描こうと思い立った。
あいつのことを弟分だと思っている。
とある銘柄の、ペットボトルの紅茶が好き。

あいつ

の近所に住んでいた幼馴染み。高校一年生。
美術科のある県外の私立高校に進学した。普段は学生寮に住んでいる。
夏休みになり、実家に戻って来た。
なぜか100均に詳しい。

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