【6-1】こわかったことと新しい謎 1
文字数 587文字
数日経って、土曜日。
あいつんちでピザ&バーベキューパーティ。
なんか気まずいし、なんか言われんのもイヤなので、なるべく離れて食べてた。
ひとしきり食事を堪能した私は、庭のすみにあるベンチで食休み。
ぼんやりとパーティの様子を眺める。
大人たちは、ビール飲みまくってて、顔が真っ赤になってる。
チビたちは飽きたのか、子供用プールで遊んでいる。
あいつがバケツを片手にやってきた。
彼が隣に座ると、自分の前にバケツを置いた。
中には水と氷、そして、紅茶のペットボトルが二本。
彼はビーチサンダルの先で、ずい、っとバケツをこっちに押した。
私はバケツの中から一本取って、キャップを回した。
紅茶はかなり冷えていた。
彼は膝の間で手を組むと、親指同士をもにょもにょと動かしている。
彼はしばらく無言でもにょもにょしていると、顔を上げてしゃべりだした。