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文字数 288文字



また一つ
嘘の準備をする
慣れて仕舞えば
そんなに心は痛まない
初めてついた嘘は
簡単にあっけなくバレた
知ってる知識が
まだ少ない子どもの
そんな背伸びは
簡単すぎる小さな事で
大人たちには笑い事だった
そこから少しずつ
ついていい嘘と
ついてはいけない嘘と
その中間とを
少しずつ覚え出した
中間の揺らぎは
自分の心次第で
良くも悪くも
どっちにも転ぶ 
多くは自分のために使った
鏡に向かって
可愛いよと言えば
一日中笑えるし
醜いよと言えば
一日中個を消せた
出る杭は打たれる中で
僕らを守れるのは
自分らだけだと
だれも教えてはくれないから
今日も手探りで
自分や誰かを傷つけない
そんな嘘を見つけては
心の身代わりに
そっと差し出す
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