文字数 273文字



雨上がりの空に
響く爆音が
遠雷のように思えて
一瞬怯んで身構える
それはただの
ヘリコプターの羽音で
雨雲すら去った後で
僕に降り注ぐ光は
何も持ち合わせていない
澄み切った海の青と
今広がる黒い海と
同じだとは君には信じてない
世界中に無数に落ちてる
境界線は僕らを
どこまでも引き離す
最後に残った真実は
事実に飲み込まれていく
一方通行の愛を
捧げていても
実のはいつだって
不満と渇望だけなら
こんなに苦しい思いを
君にしなくても良いのに
時折見えるその優しさに
僕は掻き乱される
また遠くで何かが光る
僕はまた身構える
今度は機械仕掛けの音じゃない
この胸の中に鳴り響く
爆音を止めたくなくて
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