３０

穏やかな気持ちを
後押しするように
今日は優しい日差しが
少し厚めの雲の隙間から
程よく熱を与えてくれる
こんな日は少し
ゆっくりと街を歩く
知り尽くしたこの道も
よくすれ違う名も知らぬ人も
何だか今日は輪郭が鮮明に残り
いつか変わりゆく今日に
足跡を深く刻み込んで
それぞれの１ページを紡いでる
小さな笑い声も
大きなわがままも
残酷な爪痕を残しながら
必死に営みの中に
しっかりと紛れ込んで
涙が枯れるまで壊れたから
この日差しくらいがちょうどいい
汗のにじみが染み渡り
頬を伝う頃には
見つけたかった答えを
探し求められているはず
だから今日もこんな日が
後少しだけ続く事を
願いながらこの好きな道を歩く