第1話 幼少の頃

文字数 1,175文字

 最近、何故か幼少の頃を思い出す。
理由は定年延長の任期である65歳になる3月末まであとわずかに迫ったせいなのか?
改めて自分とは何者なのか?を考える。本当に好きなモノは何だったか?何をしたかったのか?
などを幼少の頃に戻って返り本当にやりたかった事は何だったのかを確認をする。
長年勤めた会社の仕事が嫌いだったわけではない。しかし、本当に自分がやりたかったのは他の事ではなかったのか?今さら考えても戻ってやり直す事は出来ないのだが、今後の人生で新しい何かをする為の参考にすためにも、自分は改めて何をしたかったのかを考えるのだ。

 幼少の頃の私は早生まれの3月29日生まれの為、幼稚園でも小学校でも同級生より背が小さく、幼稚園の時には整列させられると一番前に立っていた。一番前に立つと言う事は、運動会の時など私が先頭で皆を先導して歩く機会が多く、私が間違えると全員が他の方向に行ってしまうという事になる。もちろん運動会の本番前に先生に教えられて何回も練習をするのだが、運動会というと行進する方向を間違わないように緊張していた思い出がある。
そして、運動会と言えば徒競走が花形だが3月29日の早生まれの為、同級生と比べるとどうしても体力的にかなわなくて走るのが遅かった。4人で走れば良くて3番目で一番後ろになるケースが多かった。徒競走は一番や二番にもなれなかった私は悔しくて負けず嫌いの性格を作るきっかけになった。
又、小さい頃から自分が正しいと思った事は幼稚園の先生に注意されても決して変えようとしない処があった。例えば、遠足の前日に「明日は忘れずにコップをもってきなさい」。と先生に言われた。その先生に言われた通りに母親に伝えたのだが母はコップは水筒に付いているから別のコップは必要ないと言った。その為、遠足の当日、私はコップは持っていかなかった。
当日、先生にコップを何故もってこないのか?忘れたのか?と怒られたが、自分は母親に伝えたが、母からコップは水筒に付いているので別のコップはいらないと言われたので持ってこなかった。コップを持ってくるのを自分が忘れたのではないと先生に言い返した。これに怒った先生は自分が悪いと認める迄は遠足には連れていかないと教室に鍵をかけて私ひとりだけを残そうとした。それでも私は自分が悪いとは認めなかった。結局は同級生の女の子が先生に自分のコップを私に貸すから一緒に遠足に一緒に連れていってくれと頼んでくれて、問題は収まった。
 このように早生まれで体は小さくても自分が正しいと思った事は、相手が先生であっても絶対に貫き通すという良く言えば正義感が強いと言えるが、要領の悪い子供だった。
 この時の事は今でも覚えている。自分の性格の「負けず嫌いで正義感が強く、頑固者」は早生まれで幼稚園に通っていたこの頃に下地が出来上がったのだと思う。
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