第8話 ゴルフは本当に難しい

文字数 1,683文字

 ゴルフは人生と同じで大変だからこそ楽しいと書いたが、本当に大変で難しい。何故なら同じ10ヤードのアプローチの打ち方でも状況に応じていろいろな打ち方があるからだ。その理由はボールの置かれている状況によって打ち方が違ってくる。例えば10ヤードのアプローチで一番簡単なのは平の地面にボールが置かれている時でグリーン周りの芝も深くない場合だ。この時は一番安全なクラブであるパターを使って転がしてグリーンに乗せるのが確実だ。次に左足上がりにボールがある時にはボールを上げていかねばならない。使うクラブはサンドか8番アイアンでボールは左足60右足40のやや左足体重で、グリーンにボールを落とす処を決めたら左に体重を乗せてフィニッシュをとるのが大切だ。そして難しいのは左足下がりにボールがあるケースだ。この場合では使うクラブは8番か7番アイアンでボールの位置は右足寄りになり、左足体重のアドレスで傾斜なりにコンパクトにクラブを振ってボールを無理に上げないようにするのが大切だ。この時は特に右手に力を入れ過ぎてグリーンオーバーしない事が大事だ。ゴルフは手前から攻めるの原則を忘れないようにしなければならない。
 このようにボールが置かれている状況で同じアプローチの打ち方でもこれだけ打ち方に違いがある。これらの事をゴルフ場のコースでプレイする時には瞬時にベストな打ち方を選択して打たなければならない。
 そして、せっかくティショットとセカンドショットもナイスショットしてグリーンまであとわずかという距離にボールを打った。しかしセカンドでナイスショットしたボールが運悪くグリーン周りのバンカーに入る事もある。ここでまずは怒ってはだめだ。冷静になってバンカーの状態を確認する事が大切だ。バンカーの砂が柔らかい砂であればセオリー通りにボールの手前にクラブヘッドを打ち込んで砂と一緒にボールを出すことだ。だが時々バンカーの砂が固い場合がある。その場合は砂を打つのではなく普段のアプローチと同じでボールを打ってバンカーから脱出させることだ。そしてこの2つのショットに共通しているのがどちらも中途半端な打ち方をしないと言うことだ。ホームランになるのを恐れて打つ直前に力を抜いてしまうのは最もやってはいけない事だ。あくまでも素振りで打ち方を決めたらその通りに打つ事が必要だ。
 さあこうしてバンカーを脱出してボールをグリーンに乗せる事が出来たら、パットである。パットの場合はあまり欲ばらないで3パットしないことだけを心がける事が大切だ。その為、パットの1打目はボールを出来るだけ次のパットでカップに入れられる距離に近づけるのが一番重要である。間違ってもワンパットで入れようとして強く打ち過ぎてカップをオーバーして下りの難しいパットを残さないようにしたい。
 このようにゴルフは場面に応じた打ち方が必要だから難しい。そしてあくまでもゴルフは自分ひとりで打ち方を決めて打つスポーツで、他のスポーツ例えば野球の投手対打者というように人間を相手にしてするスポーツではない。あえて言えばゴルフで相手にするのは自然を相手にするスポーツだ。だからこそプレイ中にはミスしても怒ってはならないし、冷静に謙虚にそして力を抜いてプレイしなければならないのだ。自然を相手にして力んでみてもしょうがないのである。まずはアドレスでは肩の力をリラックスする事だ。
 今迄立派な事を事を書いてきた私だがゴルフは上手ではない。ゴルフ場に出ると今書いたようにプレイするのは難しい。だが、昨年の11月に1年ぶりに軽井沢のゴルフ場でプレイして、最初のハーフのスコアはもう少しで50を切れるという好調だった。しかし後半はいつものようにくずれて60台のスコアになり自滅した。後半のミスした大たたきの原因の大半はアプローチ、バンカーショツトだ。それにアイアンショツトも不調になった。こうして書いているとドライバーショツト以外は全てが駄目だったという事だ。ゴルフは本当に難しい。その前提に立って謙虚に力を抜いて楽しめるようなゴルフをプレーしていきたい。
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