第２４話：豚コレラ、ハンセン病判決と京都アニメ事件

　１２月２６日、江ノ島のマンションに伊勢家の人達全員６人が集合して忘年会を開催。各自が、ご馳走、飲み物、ケーキを持ち寄り、手作りの忘年会を始めた。今年は，なんと言っても、伊勢昭二の突然の帰国が、一番のニュースだった。

　昭二が、テキサスは、全米の中でも治安の悪い場所では、殺人事件が、年に１千件以上、強盗が、２万８千件以上、襲撃事件が６万８千回以上。窃盗事件は、８９万回を超すと語った。

　これを聞いて、凄いねとしか言い様がなかった。昭二が、目の前で、銃を使った強盗事件、殺人事件を何回も見たと言った。何しろ銃を持っているので、喧嘩をすると必ずと言って良いほど，死人が出ると話した。

　また、報復合戦もすさまじいし、日本人の感覚では，ついて行けないと語った。それでもシェールオイルに群がり、一攫千金を狙った連中も増えたと話した。だから、日本に帰ってき、本当に安全で、良い国だと思うとしみじみと、過去を振りかえっていた。

　この日は、６人で、寝たが、３歳になった隼人が、しっかり話が出来るようになって、みんなに可愛がられていた。翌朝、リビングから朝日を上がるのを見て、感動し、珈琲を入れて、トーストで、朝食を食べ、１０時過ぎに、和人の一家３人が，自宅に帰っていった。

　数日後、２０１９年が、あけた。近所の神社に行き、初詣をして、伊勢知親は、伊勢家の人達の家内安全を祈願し、孫の隼人の健康もお願いしてきた。
２月６日、家畜伝染病「ＣＳＦ『豚コレラ』」の感染が、愛知県の養豚場で確認された。

　１１月までに１府１２県の豚やイノシシに感染が確認され、農林水産省がワクチン接種に乗り出した。４月３０日、平成の天皇陛下が、退位され、皇太子徳仁「なるひと」親王殿下が１日午前０時、第１２６代天皇に即位された。

　皇位継承に伴い、元号が「令和」に改まった。１０月２２日には即位を内外に宣言する「即位礼正殿せいでんの儀」が行われた。同日に予定していたパレード「祝賀御列おんれつの儀」は、台風１９号被害に配慮し、１１月１０日に延期した。

　ハンセン病の元患者の家族が、患者の隔離政策で家族も差別や偏見を受けたとして、国に損害賠償を求めた「家族訴訟」で、熊本地裁は２８日、家族５４１人に総額３億７６７５万円の損害賠償を命じる判決を言い渡した。

　政府は控訴を断念し、おわびを表明。家族に１人当たり最大で１８０万円を支給する補償法が１１月に成立。２０１９年６月９日、香港で、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする逃亡犯条例改正案に反対した。

　そして、主催者発表で参加者１０３万人の大規模なデモが行われた。反政府抗議活動は、その後、交通妨害やストライキ、破壊行為に発展。警官隊との衝突が頻発し、実弾による負傷者も出るなど世界有数の金融都市は未曽有の混乱に陥った。

　１０月２３日に改正案は正式撤回された。しかし、市民は香港の高度な自治を認めた「一国二制度」の危機と捉え、デモから半年が経過した今も抗議の声を上げ続けている。

　半年間の逮捕者は６千人を超え、約４割が学生。発射された催涙弾は約１万６千発に上る。１月の区議会選では民主派が圧勝したが、市民は行政長官選への普通選挙導入などを求め、事態収束は見通せない。

　２０１９年７月１８日昼前、京都アニメーション第１スタジオに当時４１歳の男が侵入、バケツからガソリンを建物１階に撒いてライターで着火した。それにより、爆燃現象が発生。スタジオは全焼、社員３６人が死亡、３３人が重軽傷。

　今まで、日本で起きた事件としては、過去に例を見ない大惨事となった。国内外で人気を得ていたアニメ制作会社を標的とした大量殺人事件は、世界に衝撃を与えた。しかし、犯人の男も大やけどを追って、当初、命が危ぶまれた。

　しかし、医師達の懸命の治療で命は、取り留めた。そして、退院を待ってから、裁判が始まると報じられた。１０カ月にわたる入院後に逮捕された。また、京都アニメの今までのデータであるが　当初、すべてのデータが焼失したと思われていた。