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文字数 609文字

「優希ちゃん、何でッ?」
 「何でッ?」って何でッ?
「私の気持ち知ってる筈なのに……」
 知らんッ‼ 知らんッ‼ 知らんッ‼ 全く知らんッ‼
「私……子供の頃から人間やめて恐竜になりたかったんだよ……」
 その一言で……あたしも、この場に居る恐竜2匹も……完全にポカ〜ン状態。
「ガジくんに私の体を食べてもらえれば……私の体がガジくんのお肉の一部になれたのに……」
 ……。
 …………。
 ……………………。
 全員、更にポカ〜ン。
 さっきまでがポカ〜ン度一〇〇ぐらいとするなら……今は、ポカ〜ン度一億を余裕で超えている。
 初めて見た。
 反応に困ってるスーちゃんの姿を……。
 スーちゃん、最大の宿敵は、この角竜じゃなかった。
 スーちゃんは、自分から自分の最大の宿敵の部屋に居候してたのだ……。
「それ……恐竜になるのとは違うと思うぞ……」
 ちびすけさんが……ボソリとつぶやいた。
「あ……言われてみれば……じゃあ……そうだッ‼ スーちゃん」
「な……何ね?」
()()()()()()()()()()ッ‼」
 この妖怪と出会って……初めて、こいつとあたしの心が1つになった。
 真子ちゃんの言う通りにしたら……確実に何かマズい事が起きる。
 でも、その時……。
 真子ちゃんは……スーちゃんを抱き締めて……。
 スーちゃんの耳元で(って、どこが耳か良く判んないけど)何かを囁いて……。
 それを聞いた……自称「獣脚類の妖怪」は、完全に悪魔に魂を売ったよ〜な表情(かお)になり……。
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