第6話 狙われた三人組

文字数 1,241文字

翌日の通学路。
結局1日なんも連絡なかったな……
こっちと向こうで時間の進みが違うから

向こうではそんな時間は経ってないとはいえ

こうなるとちょっと心配なん

何か事故があったのは間違いなさそうだけど……

こっちとしては待つしかないわ……

それに、昨日のカード狩り……

秘密結社デフォルトとか言ってたっけ。

アレも気になるん

あー……あの変質者?
確かに気になるけど……

流石にこっちの中のことは図書館の事故には関係ないだろ

たまたまタイミングが重なっただけよね
そうは言っても、しばらくこっちにいることになりそうだし

用心はしたほうがよさそうだけどな

あ! エリちゃんスミレちゃんミキちゃんおはよー!
あー、ゆうちゃんおはよー!

にゃがにゃが~

呑気だな……
まあ、しばらくこっちにいないといけない以上、

怪しまれてもいけないし……

ねえねえミキちゃん
なあに? ゆうちゃん
さっきあっちのほうでミキちゃんを探してた人がいたけど、知り合い?
えっ、特に心当たりないけど……
図書館の人ならいいけど

昨日のカード狩りの仲間だったら怖いねぃ

っていうか、変質者のほうが可能性高いだろ。

図書館の人ならわざわざアバター使って人探しするより放送したほうが早いし

んー? 図書館? 何の話?
えっ、うん。こっちの話だけど……。

ところでゆうちゃん、その私を探してた人ってどこにいた?

えっと、右の道をちょっと行ったところだよー。
ありがとう。

それじゃあ私たちは左に行くね!

なんで!?
うふふ、ミキぷる~ん♪
ミキぷる~んでごまかされないよ⁉
左の道をちょっと行ったところ。
にゃーん。これで大丈夫だといいねぇ。
あっ、おはよーみんな!
にゃーん、せっちゃんおはよーにゃがにゃがー。
みんないつも通学こっちからじゃないよね? どうしたのー?
うん、まあ、ちょっとねぃ
でもちょうどよかったー!
えっ、どういうこと?
なんかイヤな予感……
実は左の道で三人を探してる人がいたんだけど
やっぱりかー!
えっ、やっぱりって何?
とりあえず逆方向の右に行くよん!
えっ!? なんで!?
二度目のミキぷる~ん♪
二度目!?
そして右の道を進んだ三人だったが。
ふふふ。飛んで火に入る夏の虫とはまさにこのこと。


えっ!?
オヒュヒュヒュヒュ。見つけましたよ、木乃葉ミキ。
!? 私たちを探してたヤツ!?

でも確か左の道にいたはずなん

あのさエリ。今気づいたんだけど……

アタシたち、左に行って右に行ったから元の方向に戻ってないか?

ゆうちゃんが言ってた人は私を探してたけど、

せっちゃんが言ってた人は私たち三人を探してたみたいだし……

別の人だったんじゃない?

にゃーん

やっちまったにゃがにゃがー

やってる場合か!
おまけのコーナー!
たとえ向こうが君たちのことを知っていても、

知らない人についていってはいけないよ!

松さん! それVヴぁと関係ないよ⁉ ちゃんとVヴぁとの話してよ!
……君も『Vヴぁと』でLet'sヴぁとる!!
ごまかさないで松さーん!
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登場人物紹介

※この小説はYoutubeチャンネル『シンギュラリティで待ってます。』および同チャンネルのカードゲーム企画『みんなでヴぁとる!!』の二次創作です。キャラクター・世界観設定等は公式を参考にしていますが、若干異なることをご了承ください。

【春日エリ】

スミレ・ミキとともに2045年から自由研究のためやってきた少女。

元の時代に戻る方法を探すうち、『Vヴぁと』をめぐる騒動に巻き込まれていく。

ちょっぴり天然なムードメーカー。

【星野スミレ】

未来から来た三人組のまとめ役。

ときにシビアなことも言うが、熱いハートを秘めている。

【木乃葉ミキ】

エリやスミレの親友。飄々としていて、どこか風変わり。

そしてちょっぴりおませさん……?

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