第26話 見習い天使ノリエル
文字数 1,183文字
聞こえなかったのか? 俺たちの仲間にならないかと言っているんだ
にゃにゃっ⁉ ミキちゃん、そんなやつの言うことなんか無視なん!
いや、言われなくても無視するだろ。
だって今までさんざん秘密結社デフォルトとは対立してきて、
いきなり仲間になれなんて、そんなの意味わかんないし
やれやれ。仲間になれば母親を救えるかもしれないとしてもか?
秘密結社デフォルトの目的は『未来を作りかえること』。
現時点で未来が変われば、君のお母さんが死ななかった世界線もあるだろうよ。
――っ。だとしても、シンギュラリティによる技術の進歩で救われた人も多いわ。
私のお母さんが助かっても、そのことでより多くの人が傷つくなら、
そんなの、お母さんも望んでない!
――やれやれ。強いんだな、木乃葉ミキ。どこかの椿とは大違いだ。
――おおっと、話はここまでだ。
仲間にならないというなら、ヴぁとるで決着をつけるまでだ。
あちゃあ、あのデッキ。
Vコンボの修行用に入れた本人装着型アブノーマルカードが入ったままだー。
それにミキちゃん、椿さんの名前が出てかなり動揺してるみたいだな。
たぶん、ディックルスも本気でミキちゃんを勧誘する気はなかったんだろうね。
ただ椿さんについての何らかの秘密をほのめかすことで、
ミキちゃんを動揺させて倒すつもりだったのかも。
全攻は残りカード枚数が多いときに撃てたほうが有利だから……
おねがい、見習い天使ノリエル!
フン、全部攻撃技のフルアタ構成か。
それならば、行け、アルラウネプリンセス!
よかった、初手で全攻……! これで差を付けられた……!
カードのコストを決めるレアリティ、その最低値は
アブノーマルだ!
低コストと侮るなかれ、その名の通り、サポートが強力な曲者カードばかりだぞ!
君もLet's ヴぁとる!!
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)