第17話:中信MPCの夏の研修会

文字数 1,856文字

 中信メディカルパソコンクラブは、最近、充実してきて、先生から多くの要請を受ける様になった。特に多いのが、データベースⅢのプログラムを作成方法についてだ。患者さんのデータースを作り、それを分析するためのプログラムをデータベースⅢで作りたがった。それにより手術の方法では、どの方法が一番効果的だとか、その薬剤が、一番効果があるとか判明する

 これには、若手も、かなり興味を持った。8月の中信大学メディカルパソコンクラブの研修会に、大学から、私を含めて10人、四国から3人が、総勢13人の参加となった。いよいよ暑くなり夏を迎えた。今年の中信大学メディカルパソコンクラブの夏の研修会は、8月18日から20日と決まり、その日を迎えた。

 もちろん夏で、暑いが諏訪湖を渡る風は、さわやかな避暑地の夏って感じだ。8月18日、朝、村下と久光先生と若手の佐藤先生の三人で、機材をスペースギアにのせて10時に大学を出発して11時過ぎに。会場の旅館に到着。もう既に、信州大学の6人が、着いており、広間で、会場の設営を手伝ってもらった。

 四国の先生方は13時、到着予定と電話が入った。昼には、残りの大学からの参加メンバーもそろった。13時頃、四国の先生方、3人が到着し、早速、近くの食堂で、再会を祝して生ビールで乾杯した。そこで昼食を済ませ15時から研修会を開始。まず、四国の先生方からオペレーションプログラム付きのデータベースの活用例を発表してもらった。

 たった9月で超速の進歩を遂げていた。もう、既に、信州大学のレベルと肩を並べる位だった。質疑応答を含め2時間、活発な意見交換を行った。次に信州大学からは、各研究班で、データベースの応用例を発表していた。さらに、それを東京で開かれた学会の総会で、発表した時の反響の大きさも話してくれた。

 最近、このデータベースの臨床治験への応用が注目されはじめている様だった。そのためか、医局に頻繁に他大学から質問が入る様になり、面倒なのでメールで送ってくれる様にしたと事だった。村下が、マックのカード型データベースのファイルメーカーの紹介をした。これはデータベースⅢの様に文字データだけでなく画像データも扱えるのが特長であると話した。

 充実した研修会だったので、気がついたら、夜も22時過ぎた。そこで、研修会は、お開きにして、懇親会の大宴会となった。信州の旨い酒「大雪渓」「真澄」「七笑」、新潟の「八海山」「雪中梅」「越乃寒梅」を持参して飲みまくった。やはり有名な酒からドンドン空いていった。0時過ぎになり、流れ解散となった。

 翌日は、午前中に四国の先生を諏訪湖の遊覧船に招待し信州大学の先生と歓談した。昼食をとり午後15時から研修会を開始。最初に、村下が発表。テーマは、新しい試み、最初に画像データ「レントゲン写真や、患者さんの写真、部位の写真」も取り扱える、マック用ソフト、ファイルメーカーというデータベースソフトを使ったデータベース管理の実例を発表。

 ただ問題点としてデータベースⅢの様に簡単にプログラムを組めない事やリレーショナル・データベースとしての完成度が、今ひとつである事なども話した。次に、マック用ソフトのロータス123を使い、データベースを瞬時に並べ替え、一つの大きなデータベースから、次々に、自分の思い通りの形に、加工したデータベースファイルをつくると言う操作をして見せた。

 やはり、すごいねとは言うが、どう応用して良いか、わからない様だ。次に、四国の泉先生がデータベースⅢのデータ作成方法、オペレーションソフトをつくる方法を具体的に自分のデータで実践して見せた。これは、みんなに好評で質問の嵐だった。考えてみれば信州大学の先生がデータベースⅢを頑張って勉強してくれれば、必ず、マスターできるはずである。

 それは泉先生が、たった8ヶ月でマスターできたという事で証明された。デモデータベースのフロッピーが、欲しいと言う先生が多く、村下が、隣で、せっせとプログラム付きのデータベースのフロッピーディスクをコピーして欲しい先生方に渡して回った。そして22時過ぎ、お開きとなった。今回の研修会の総括を、久光先生からしてもらった。

 四国の先生方の超速の進歩や信州大学の若手の積極的な参加に感謝すると共に、これが、医学の進歩に役立つ事を期待して研修会の終了の乾杯をした。また今晩も流れ解散となり終了した。帰りの車の中で久光先生が、村下に感謝するよと真面目な顔でいうので思わず笑ってしまった。
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