第2話:防寒対策とバブルに乗った話

文字数 1,704文字

 その他は、問題なし。5月初め、8トン車1台に荷物を満載し引っ越してきた。家族はパジェロで近くの温泉宿に泊まった。翌日、村下と奥さんで荷物の搬入を引っ越し屋さんに指示をした。一日がかりで、家財の搬入が終了。大型のファンヒーターを2台、買い込み、家へ持ってきたもらった。

 大家さんが来てくれ、家の風呂トイレ、その他の使い方を教えてくれた。翌朝は、冷え込んで、朝起きてダイニングキッチンで、料理をはじめた奥さんが、寒い寒いの連発だった。ファンヒーターをそばに置いても足だけ熱いが、上半身が寒いと、厚手のセーターを着て、何とか、寒さをしのぐ事ができた。

 昨晩も寒く、特に早朝は、新潟より確実に寒い気がする。そこで翌日から、ファンヒーターをもう2台、キッチンで働く奥さんのために左右に置く事にした。これで、やっと早く部屋全体が、暖まる様になった。しかし12畳ほどの大きなダイニングキッチンに冬場は全員集合という事になるが、寒そう。

 そこで、テレビも、ここに移動し、家族5人が、広いダイニングキッチンで過ごすことになった。冬場は、多分、全員集合と言うことになりそうで、5LDKの借家を借りた意味が少なそうだ。予想通り、引っ越し後、昼間は、ダイニングキッチンで、ほとんど過ごす事になった。

 引越が完了して、子供達には。近所小学校とカトリック系の近くの幼稚園の手配した。 家の近くの生活環境について、休日、車で調べ回る事した。買い物は、信州ジャスコが、車で10分の所にあり一応、必要なものは手に入る。 その他、近くの人にも聞くと、大黒屋という、古くからの地元の大きな商店が、良いと教えてくれた。

 野菜、果物、肉が、新鮮で近所では、定評がある事がわかった。近くの旅館でも生鮮食料品は、ここで仕入れている位だった。実際に行ってみると、車で10分弱。八百屋と肉屋は品数、量とも、申し分なかった。早速手に入れて料理をしてみたが、新鮮で、品質も納得がいった。

 今後も、ここに中心に買いに行く事に決めた。寿司屋は、女鳥羽川の近くの、N寿司が評判が良く、食べに行ったが、十分旨い。また女将と旦那の板長の物腰も柔らかで、接待でも使えるので仕事に利用することにした。中華は、南松本の四川乃華が、評判が良いので行って食べに行った。

 すると麻婆豆腐、エビの辛子炒め、担々麺も十分おいしい。後で、聞いた話だが、この店の板長が、日本の四川料理の父「陳建民、TVで有名な、陳建一の実の父」の
孫弟子だった様で、それで、四川という名を、店の看板に使えたようだった。味は、満足できるので、もちろん仕事でも使える。

 うまい、そば屋は、市内にいくつもあり、恵まれていた。この頃は、日本のバブルの時期であり、証券会社のワリコー、ワリチョーとか、また生命保険会社では一時払い養老保険とかが有名だった。村下も、その好景気に乗り遅れまいとしたが、村下家の預金は、株や土地に手を出せる程はない。

 まず、ワリコーなど割引債券を購入し、次に、郵便局の定額貯金と一時払い養老保険の3つが、有利だという結論に達した。しかし、資金的には、あまり多くない。全財産でも、やっと2千万円の大台を超えた程度だ。しかし勉強をかねて時間のある時、証券会社や生命保険会社で、説明を聞いた。

 そこで、ある生命保険会社で、うちで任せてくれれば、あなたに一番良い方法を考えるといわれ、その気になった。その営業マンの話によると、一時払い養老保険をかけて、5年超で解約すると節税になるのでその方法が良いと教えてくれた。その後、具体的に、
高利回りにするためのテクニックを伝授してもらった。

 具体的には、あなたの家族5人分と、両親2人分の、合計七人分の口座を作り一口、150万円ずつ一時払い養老保険を掛けて欲しいと言われた。それを5年超えた時点で、解約し、支払いを受ける。

 その後、すぐ、再度、同じ契約をするのですと教えてくれた。そうする事により10年で約2倍になるでしょうと言われた。言われた様に、手続をして、この作戦を開始をした。これが見事に的中し、家族と両親の7人の名前で、この保険を回転させていった。
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