第10話 俺をスカウト?
文字数 742文字
だが、ここで妙なことに気付いた。週一しかこないやつにそんなに客の好みを当てられるものなのか?
「こんどは、白むすび?」
なにやら、ぶつくさつぶやいている。
「今日は誕生日だからチョコケーキ。」
能天気に注文する客。功はそれを聞いても単なる白飯のおにぎりを用意する。
「何が、誕生日だ。豚はいつものこれで十分。」
客の目の前に、ドンとそのおにぎりがおかれる。
「はい、浮かれてすみません。そうですね、僕の誕生日なんて関係ないですよね。」
弱弱しくいいながらおにぎりを掴もうとする彼に、
「だから、わたしが食べさせてあげるの。あ、ごはんつぶ手についちゃった。はい、あ~ん。」
そういいながら、手を客に舐めさせる。
どうやら、ツンデレ系のメイドさんのようだ。
どうして、そこまで功のやつにわかるんだ?不思議に思っていると、客を出迎えるメイドが厨房に向けて指で何やらサインらしきものを出している。
「こんどは、パンケーキだね。」
こいつ、担当のメイドが出すサインを読んでたのか。常連の客は決まったものしか頼まない。たまに、別のものを頼もうとしても、メイドが決まったものに誘導しているようだ。そりゃ、店としては決まった仕入れをするほうがロスが少ない。客はいつも頼むものを覚えてもらえてると大喜び。別の物を頼んでも、追加で頼みなおす。お姉さん達のテクには参る。ここはキャバクラか?
風俗ではないので夜になると店は閉まる。
「今日は助かりました。皆のサインを覚えているなんてすご~い。明日からも来て欲しいな。」
功のやつ、バイトの勧誘をされてる。しかし、金に困っているわけでもなければ、週一の推しメンに合えるわけでも無い。やつが、引き受ける理由は何も無い。
「こんどは、白むすび?」
なにやら、ぶつくさつぶやいている。
「今日は誕生日だからチョコケーキ。」
能天気に注文する客。功はそれを聞いても単なる白飯のおにぎりを用意する。
「何が、誕生日だ。豚はいつものこれで十分。」
客の目の前に、ドンとそのおにぎりがおかれる。
「はい、浮かれてすみません。そうですね、僕の誕生日なんて関係ないですよね。」
弱弱しくいいながらおにぎりを掴もうとする彼に、
「だから、わたしが食べさせてあげるの。あ、ごはんつぶ手についちゃった。はい、あ~ん。」
そういいながら、手を客に舐めさせる。
どうやら、ツンデレ系のメイドさんのようだ。
どうして、そこまで功のやつにわかるんだ?不思議に思っていると、客を出迎えるメイドが厨房に向けて指で何やらサインらしきものを出している。
「こんどは、パンケーキだね。」
こいつ、担当のメイドが出すサインを読んでたのか。常連の客は決まったものしか頼まない。たまに、別のものを頼もうとしても、メイドが決まったものに誘導しているようだ。そりゃ、店としては決まった仕入れをするほうがロスが少ない。客はいつも頼むものを覚えてもらえてると大喜び。別の物を頼んでも、追加で頼みなおす。お姉さん達のテクには参る。ここはキャバクラか?
風俗ではないので夜になると店は閉まる。
「今日は助かりました。皆のサインを覚えているなんてすご~い。明日からも来て欲しいな。」
功のやつ、バイトの勧誘をされてる。しかし、金に困っているわけでもなければ、週一の推しメンに合えるわけでも無い。やつが、引き受ける理由は何も無い。