第7話 ABK48

文字数 538文字

 暗黒面をつけられた人々は安国神社(やすくにじんじゃ)へと向かう。神である48体の暗黒面ABK48(あーべーけーほうけてえいと)に踊らされる彼らの末路は悲惨である。
 投票権と引き換えに全ての生気を吸い取られる。こうして死人党や三人子産め党員となり生まれ変わるまでこき使われる。

 「死後、保険以外に二千万は必要です。」
 「○○氷河期などといわれていて、これからは凍死なども考えたほうがいい。」
 かれらは、不安をあおり霊をまどわす。その中心では有名な坊主を名乗る連中が話をしている。

 スター・ぼうず。
 空海派のくわんかい。一休派のいっこう。親鸞派のしらん・わからん。法然派のなんやねん。銭湯スタイルの5人のユニット。『餞別(せんべつ)』。托鉢を風呂桶に持ち替えて、肩から斜めにタオルをかける。ハスタオル。腕には数珠のような開運ブレスレットが光る。

 うさんくさい生臭坊主ども。そのまわりには、マネーズ所属の光る原資や闇金トリオ。詐欺師のさっちゃんや、筋者のヤックン。信者たちは、多額の火葬通貨、冥銭を寄付している。
 「みんなもどんどん売り込んで、じゃんじゃん寄付集めてや。」
 通称、売り込め詐欺。

 こいつらの守護霊は、堕天して地獄での獄卒となっていく。
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