炭酸の移ろい

文字数 413文字

月が持続していくのは幻影の中に
ただ歩き続けた点線は移ろう
そこまでの道すら散らばって
宇宙の空間に降りていく
なんで移ろっていくのは影なのか
ただ世界の中で滲んでいく
粒を集めていけば、蘇る
時間が伸びていく。空間は過ぎる。
流れていくから、形は描かれる
それは幻視の煙だった
歩き始めたのは歪んでいった
だから、もう一度、進んでいく
風景だけが移り変わっていく
探しているものは空欄に紛れて
もはや、形すらもあやふやで
ただ眠りの中に紛れていく
浮遊する空間が探していたのは月の光
もはや書くことすらも手紙に寄り添って
時間が過ぎていけば、
冬がやってきて、押しつぶされていく
それは吹雪の沈黙の中に
紛れ込んでいく束になった形跡が、
地鳴りと共に浮かんでは消える
コーヒーの匂いが過ぎていく
ただ連なっていく線路に
雨の音になっていく
幻影の中には揺れていくものが、
ただ連鎖していく
もはや形が移ろっていく
思い描くのは炭酸水の
空間が過ぎっていく
悲しみの束になって
それも終える

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