無感覚

文字数 406文字

光の渦に塗れた道路に横たわる
死骸の行く末は、消え去った幻像
歩いていく人々の影が
ぼんやりと浮上していく
交差していく延長にひたすら伸びていく
過ぎ去った影が俯けば
新たな光が浮上する
歩いている平穏は切り取られた
幾つもの悲しみを内包して
窓が明かりを照らしている
その中ですら、描いた社会の形が、
見えていて、散らばっていく
落ち葉は紅葉の切なさを纏い
植物の会話が浮上しては消えていく
残したかったものは、描いた感覚で、
続いているのは奇妙な困惑だった
ただ静かに、時が纏う
壁紙は線路に続き、
草臥れた葉音を続けている
願ったのは、八月の熱源だった
過ぎ去ってみれば、消え去っていく
道路に続いた憂鬱は
時期に自己を内包し始めて、
ただ連鎖していく鎖の中に
駐車場のヘッドライトが通り過ぎていく
涙は散りばめられて、
奥の方を焼き尽くす
しばらくの間、音楽は鳴り響く
無感覚を残して、
進んでいく太陽の影が、
紛れていく、新世界へ向けて
変わっていくのは定めだった

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