第２１話：ヤフーで成功、企業合併と拉致

　１２月１日、ＢＳ「放送衛星」デジタル放送が始まった。２００１年が明けても友原和豊は土曜日にＤ証券で開かれる株投資セミナーに参加して投資の勉強を続けた。そして、注目銘柄の情報や上昇銘柄、下落銘柄名などを真剣に聞いてメモした。この頃、兄が株の勉強会に行っているのを知った友原真弓は兄に良い情報があったら直ぐ教えて欲しいと言った。それに対し断れず、了解した。

　この年も不景気な話ばかりが続き、２月１９日には宮崎シーガイアを運営するフェニックスリゾート社が第三セクターでは過去最大の負債額２７６２億円で破たんした。４月２４日に自民党総裁選が行われ、小泉純一郎が橋本龍太郎・元首相らを抑えて当選した。４月２６日には小泉内閣が発足した。７月２９日の第１９回参院選挙では比例区で初めて非拘束名簿式比例代表制が導入された。

　その頃は小泉人気で自民党が圧勝した。２００１年９月４日の朝、証券会社から友原和豊にヤフー株の気配値が１８２万円と安いと連絡が入った。直ぐにその情報を友原真弓に連絡すると喜んでくれた。そして友原和豊がヤフー株を５株、成り行き買い注文を出すと９１０万円で買えた。その結果、友原和豊の口座残金が５３１万円となった。

　友原真弓はヤフー株１株、成り行き買い注文を出し１８２万円で買え、口座残金が４８万円となった。９月１１日、米国内で４機の旅客機がテロリストに乗っ取られた。このうち２機はニューヨークの世界貿易センタービルに突入し、２つのビルは倒壊した。別の１機はワシントンの国防総省に突っ込み、さらにもう１機はペンシルベニア州で墜落した。犠牲者は、確認されただけで約３千人に上った。

　１２月１日には皇太子妃が内親王を出産し、１２月７日に敬宮愛子と命名した。２００２年が明けると１月１日に欧州１２カ国で単一通貨「ユーロ」の流通が開始された。１月２９日には２００１年１２月の完全失業率５.６％と判明し過去最悪を更新。４月１日、第一勧業、富士、日本興業の３行が統合再編して、みずほ銀行が誕生した。しかし、その後、少ししてシステム障害でＡＴＭトラブルが起き混乱した。

　同日、公立の小・中・高校が毎週土曜日を休みとする完全週５日制が開始された。９月２７日ＮＫＫと川崎製鉄の持ち株会社「ＪＦＥホールデイングス」が発足した。１１月には新日本製鉄と住友金属工業、神戸製鋼所が資本提携を発表した。その結果、ＪＦＥと共に国内鉄鋼業界は２大グループ体制になった。１０月１５日には北朝鮮から地相保志・富貴恵、蓮池薫・祐木子、曽我ひとみの５人の拉致被害者が帰国した。２００３年が明け、１月１８日には天皇が東京大学医学部付属病院で前立腺全摘出手術を受けた。２月１日にはアメリカでスペースシャトル「コロンビア」が大気圏へ再突入時に空中分解した。

　そのため、乗員７人全員が死亡するというショッキングな情報が入った。４月１日には日本郵政公社が発足した。５月１６日、日本道路公団が否定してきた財務諸表の存在が明らかになり日本道路公団は６千億円の債務超過に陥っていた。２００４年が明けると１月１２日に山口県で鳥インフルエンザが発生し、鶏３万羽以上を処分した。２００４年４月６日の朝、証券会社から友原和豊にヤフー株の気配値が１４０万円と高いと連絡が入った。その情報を直ぐに友原真弓に電話で連絡すると喜んで売った。

　ヤフー株は保有中の２年半の間に２分割を５回連続、行い３２倍になった。その結果、友原和豊が１９７０８万円、友原真弓が３８８３万円に増えた。その後、友原和豊と真澄さんが２ＤＫで築１２年の賃貸マンションを８万円で借りた。５月２２日、小泉首相が２度目の平壌訪問。金正日総書記と会談して拉致被害者の家族計５人が帰国した。７月９日に北朝鮮拉致被害者の曽我ひとみが家族とジャカルタで再会し７月１８日には家族３人と共に帰国した。１０月２９日オサマ・ビンラデインがビデオ演説で米同時多発テロへの関与認めた。