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文字数 358文字



突然の夏の到来は
睡眠力の下がった身体には
相当堪えるようで
ほんの少し暑さを感じると
地の底まで落ちていきそうな睡魔も
一瞬で吹き飛んでしまい
灼熱の夜に僕を引きずり戻す
文明の利器で体には
部屋をちょうどいい温度にしても
今度は最弱のお腹には低過ぎて
深夜にチグハグな生理現象に
貴重な睡眠時間が消えていく
当然のように朝は来るし
そうなれば仕事の時間も来るわけで
そんな日に限って
体を動かす作業がない事が多い
そこまで条件が揃って仕舞えば
夜中にどこかに消えた睡魔が
ほんの隙間からも這い出してきて
僕の意識を細切れにいていく
暑さが蔓延って何もかもが重い
雲に隠れたはずの太陽なのに
夜がどこかに連れて行った後も
姿が見えないのにその存在を
嫌というほど感じている
いつまでこんな関係が続くのだろうか
でも間違いなく今年は
いつもよりも長い付き合いになりそうだ
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