文字数 536文字

僕の中にはもう一人の僕がいて
僕が一人の時にたまに出てくる
シャワーとか浴びてる時に
僕が黙っていると
言いたいことを喚き散らして
湯気と共に消えて行く
その放つ暴言も間違えていない蔑みも
僕が殻に閉じこもってるから
中から引き摺り出しては
要らないものを削ぎ落とす
くだらない事が付き物のように支配していくから
僕はいつまでも動けないし
言い訳しながら逃げ惑う
そんな子供の頃から変わらない
どうしようもない僕は
逃げないもう一人の僕に全部押し付けながら
無駄に生きている
僕しかできないこともたくさんあるのに
もう一人の僕が今まで
何も言わずにやってきてくれたのに
本当の僕はというと
まだ何もせずに時間だけを無駄に
過ごしているから
最近僕に当たり散らすことを覚えてしまった
僕は何をしたいのかわからない
もういい大人なのにわからないと
開き直ってまた時間を無駄にしている
誰だって明日終わるかもしれないと
わかっているのに見ないフリして
今日も逃げ回っていたら
また僕が一人の時に
言いたいことを言うだけ言って消えた
でも僕から生まれた僕だから
最後のトリガーは絶対に引かない
明日僕が変われるように
もっと出てくればいいのに
でも僕が変わったなら
もう二度と会えないことも知りながら
今日もまた唯一叱ってくれる
もう一人の僕を手放せないんだ
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