文字数 488文字


ゴールとかを決めておかないと
前に進めなかったから
割と小さなゴールを作っては
そのいくつかはただ見送るとか
そんな情けない気持ちに
蝕まれていた子どもの頃
勝ちとか負けとかは
あの頃の僕らにはちっぽけな
頂点の争奪戦で
大人が蹴って消えてしまうような
そんなくだらない物事に
怯えて暮らすそんな毎日が
消えてなくなる事を願っていた
小さな世界の小さなプライド
たったそれだけに大きく傷つく
ガラスよりも儚く脆く
砕けた後に直して使えるものもあるのに
壊れたものは全部誰かに
遠くの方に捨てられてた
だからまた小さなゴールを作る
あいつらに見つからないように
今振り返って見ても
ゴミみたいなゴールは
まだ辿り着けずにあそこにある
そして僕をまだ手招きする
大きなゴールを通り過ぎたから
もう後戻りなんて出来ないのに
今見えてるあの人たちは
どのくらいのゴールを
取捨選択してきたんだろう
幸せそうなその顔の下に
どのくらい悔しさを
隠してきたんだろう
でも今僕もあの人もちょっとは
いい気分でいられるらしい
さて僕はまた別のゴールを目指そう
この後どのくらいの
作る事と見捨てる事を繰り返しても
次のゴールがあるから前に進める
とりあえず第一歩のために


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