みゆき

作者 dematg

[学園・青春]

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1998年5月の夕方5時、高円寺の飲食店で住み込みで働いていた時、まかないを食べている最中に、経理のババアが「この曲、誰が歌っているの?」と尋ねた。すぐに誰かが「福山 雅治」と答えると、経理のババアは続けて「うちの息子、自分の部屋にこもってこればかり聴いているのよねー」。僕は、みんな同じことを考えているんだろうな、と心の中で思った。そうだろ?その時、有線放送で流れていた曲は、今もなお僕の心に残り、自分の物語を思い描くきっかけとなった。それは、いってみれば、毎日孤独な僕がそれでもまだ死ななかった理由でもあった。