mika (ID:mikafone)

作品数23
総合評価数1,335
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ファンレター

  • ヘルマン・ヘッセ『車輪の下』

    数年前、子どもの大学受験を体験した親として、身につまされ何度も頷きながら読みました。今まさに受験シーズン、とてもタイムリーな書評。mikaさんの作品は『聖書と文学』「クリスマス・キャロル」のときも感じましたが、時節にあわせた名作を紹介していただけるので特別感があります。 作中の「大人たちの好意と親切心を装った抑圧する力」……響きました。子どもに圧はかけてこなかったつもりだけど、さてどうだったろうかと。「いい親」を装ったダブルバインド(矛盾する命令、二重拘束)は子どもの精神疾患を招きやすいと読ん ... 続きを見る

  • 総復習!

    今回はスケールの大きな総復習、という感じですね! あれこれ有名エピソードを総ざらいして頂き、とても贅沢な回でした^^。 省略が多いとはいえ、盛りだくさんな内容。これだけのエピソードを一本の映画に詰め込むのは、1960年代だから可能だったのではないでしょうか。本物の動物を使ったシーンも、有名な映画音楽も、この時代ならではの豪華さですね。 聖書の教えを伝えるという宗教的意味ではなく、聖書のエピソードを利用してスケール感や迫力を伝える作品なのかなという気がしました。でも読むのが難しい聖書を、映像を ... 続きを見る

  • 二度の読書体験とメッセージ

    mikaさん、こんばんは。 なんと、『車輪の下』ですね。 自分の中学受験生時代もしくは中学1年の時かどちらかに読んで、 そして中学受験生の親として最近読んだ作品です。 そういう人も多いかなあ、と思いますが。 当時は、 やばいな、勉強しすぎたら。 遊びも大事だぞ。 (文学に憧れていたので)創作もしなきゃな。 そして、酒に溺れるのは絶対やめよう。 最近は、 勉強は、受験は、誰の意思だったろうか でも、子どもの考えや希望だけで、よい選択ができるものだろうか? それでも ... 続きを見る

  • 聖書と文学

    「聖書」と西洋文学が切っても切れぬ関係にあることは知っていても、具体的にどういう部分がどう影響を受けているのかはわからない。私も含め、多くの日本人がそうだと思います^^ mikaさんがレターの中で、マーベルの映画の中にも、聖書に関する独自解釈が語られる部分があると書いて下さいましたが、娯楽映画にしても然り、況や文学作品においてをや!…という感じですね。 第一回は『クリスマス・キャロル』でしたが、台詞に聖書の言葉が引用されているだけでなく、主人公の名前まで聖書由来だったとは……。しかも、そこに ... 続きを見る

  • 受け継ぐ

    mikaさん、今年もよろしくお願いいたします。 年末の回でしたが、今頃じっくり拝読しました。 アブラハムはイサクを生贄にしようとしたところからも分かる通り、文句のつけようが全くない強い信仰なのですよね。 世代や時間なんか関係ない。 そこから、イサク、ヤコブ……と続いていき、いわゆる「選民」としての思想も出てくる。 子孫の方は人数も増える分、いろいろな思想が出てくるのも当然なのですが、 やっぱり最初というか過去の人の想いというものをきちんと受け継ぐというのは大事だなあ、と思いま ... 続きを見る

  • 創世記25章 アブラハムの死/イシュマエルの子孫

    今回、「アブラハムの死」を読ませていただいて、阿部昭の「大いなる日」という作品を思い出しました。 阿部昭というのは今はほとんど読まれていない昔の私小説作家なのですが、元軍人だった父親の死を書いた「大いなる日」という作品は、以前講談社の文芸文庫に入っていたんです。ただ、その父親は戦後、失意の中で無為の日々を送った人で、作品としてはなんだか退屈な気がして、なぜそれほど名作と呼ばれるのか正直よくわからなかったんです。 でも、今回mikaさんの書かれた「アブラハムの死」を読んで、ふと「大いなる日」と ... 続きを見る

  • 希望

    400年も後に叶えられる、神様の約束。 それを信じ、満ち足りた気持ちで死んだというアブラハムには、キリスト教徒でなくても教えられるものがありますね。欲しいものをすべて手に入れられるわけでもないのに、未来に希望が持てる。それってすごいことだと思います。もしかしたら、アブラハムはそうした突き抜けた「前向き」人間であったからこそ、神様に選ばれたのかな、とも思いました。 オペラのことを書いていると、聖書の知識を前提としている部分が多いことに気づかされます。今年もmikaさんにいろいろ教えて頂きたいで ... 続きを見る

  • 本年もお世話になりました

    アブラハムの生涯のやりとり、楽しく拝読させて頂きました。 盲目でした。アブラハムは約束の地を受け継ぐことなく去ったのは忘れていました。 アブラハムは幸せだったのでしょう。彼にとって地上は試練の地。 今は御国にて安らかに過ごしているのでしょう。 解説を読んで少し安心しました。たとえ、目的が果たせなくても信仰を揺るがすものではない。 先人達から学ぶべきことはまだまだ多いですね。 本年もお世話になりました。 mika先生のご活躍を祈念しております。 良いお年をお迎え下さいませ。

  • ディケンズ『クリスマス・キャロル』

    新連載おめでとうございます。クリスマスに連載スタートということで、これに相応しい作品ですね。ディケンズの「墓堀り男をさらった鬼の話」は、『クリスマス・キャロル』の原型という話や、スクルージの名前の意味など勉強になりました。 私が、「クリスマス・キャロル」に最初に触れたのは、おそらくミュージカル映画版「クリスマス・キャロルScrooge(1970年、イギリス)」を見た時ではないかと思います。それから原作も読み、映画では、『ミッキーのクリスマスキャロル』が、記憶に残っておりますが、本でも、映画でも ... 続きを見る

  • 水を飲ませたリベカ/イサクの結婚 ユダヤ古代誌における「イサクの犠牲」

    今回は、リベカの名前に関してコメントのあった「活動報告」も併せて勉強になりました。リベカ=レベッカというのが驚きでしたので、早速、手持ちの「アメリカの赤ちゃんの名前辞典」を調べました。この本は辞典といってもペーパーバックで場所を取らないのも魅力で、私は在米中にはよく使っておりました。読んだ後に、感想を「バイブルスタディ」の宣伝も兼ねて(笑)、以下の読書メーターに投稿いたしましたら、先ほど、mikaさんに「ナイス」をしていただいたことがわかり、赤面しております。 https://bookme ... 続きを見る

  • 創世記24章 水を飲ませたリベカ/イサクの結婚

    今回は、完全に物語として読んでしまいました^^ 面白かったです~!! リベカはイサクの顔も知らないのに、家族と別れ、ラクダに乗って旅立つのですね…。 それは決して無謀なことではなく、むしろ信ずべきものを信じる、真に聡明な態度のように思えました^^ 「おお、夕映えの野原でのイサクとリベカの出会いは、聖書にはめったにない、美しい情景描写だね!」というウサギ君の台詞に、心から同意しました! mikaさんの活動報告も読ませていただいたのですが、「ヨーロッパ諸語ではこのリベカを由来とする女性名が ... 続きを見る

  • リベカは、導かれたのか?

    今回の話も面白く読めました。 これも「名画が描く―」からは省かれていますが、このドレが描いたリベカの表情がいいですね。 追加されたティントレットの「動物の想像」は躍動感があって好きな絵画です。 有り難うございます。 そしてリベカの決断のところは、その思い切りに感心します。 が、主が導いているのであれば、当然の結論、という解釈になってしまうように思えてきました。 ここまで神という存在が、アブラハムにであれイサクにであれ、その信仰を試すようなことを”仕掛けて”来た。 その流れで ... 続きを見る

  • イサクとリベカ

    『イサクとリベカの結婚のある風景』という絵もありますよね? 昔からロマンチックな印象のエピソードだったのかなと思います。 リベカは「異人歓待の掟」通りの行動を取り、親切に振舞いましたが、水汲みの重労働を思ったら、なかなかできることではなかったのかもしれません。だからこそ、エリエゼルは神の選んだ女性だと思ったのかもしれませんね。 親戚とはいえ、見知らぬ土地にお嫁入りすることは、かなりの決断力が必要だったはず。リベカは勇気がありますね。 今回は穏やかで美しいお話。読んでいてほっとしました!

  • 創世記22-23章「息子を殺そうとしたアブラハム」「ナホルからの知らせ/サラの死」 キルケゴール「おそれとおののき」 エフタの娘

    創世記23章でアブラハムが要求された土地の値段が法外なものだったというのは驚きで、この情報でエフロンのイメージが、私の中で変わりました。さらに「マクぺラの洞穴」に関する近現代の痛ましい事件については、現代人としては知っておきたい情報で、宗教のネガティブな側面についてあらためて考えさせられました。 創世記22章で息子を殺そうとしたアブラハムについて、キルケゴールが「おそれとおののき」の中でコメントしていた話は勉強になりました。私はキルケゴールの著作は「死に至る病」をはじめ、いくつかは読んでお ... 続きを見る

  • 「息子を殺そうとしたアブラハム」「ナホルからの知らせ/サラの死」

    mikaさんのこの作品は、いつも本当にわかり易くて感動します!^^ 「息子を殺そうとしたアブラハム」では名画を紹介して下さることにして、ビジュアル的に場面がよくわかりますし、「ナホルからの知らせ/サラの死」では複雑な家族関係が「黒板」によって一目瞭然ですね^^ わかり易く書くというのは、とても大切なことだと思います。それは読者に対する心遣いであるだけでなく、何よりmikaさんがこの題材(聖書)を本当に深く理解なさっていることの証明でもあるわけですよね。 特に「息子を殺そうとしたアブラハム」 ... 続きを見る

  • 絵があるといいです!

    mikaさん、ティントレットとラファエロの絵、拝見しました! すごくいいです。やっぱり絵があると、感覚的に理解しやすいですね。印象派などの絵画にくらべて、宗教画については「重たい」イメージを持ってしまいがちですが、聖書の理解があるのとないのとでは大違い。ぜひ他のも追加して下さい!

  • 土地を買う。

    mikaさん、今回も有り難うございます。 これも『名画が描く―』には掲載のない話でした。なので一層、絵画も嬉しいです! ところで結構不動産売買の話が出てきますね。土地の個人所有というのは、当然の概念だったのでしょうね。 結婚の所でも思いましたが、やはり人間同士でも「契約」が当然になっているから、 「神」と「人間」もその構造に乗るんだなあ、と思わされました。 不謹慎ながら、「『創世記』不動産売買物語」なども構想してしまいそうな勢いです。 有り難うございました。

  • マクペラ洞窟

    家系図を示して頂きましたが、これがないと誰が誰の子だかわからなくなりそうですね(笑)。古代のイスラエルでは、こうした血筋がものすごく大事だったんだなと感じられる文章でした。 最初は、ヘト人は無償で土地を提供してくれるのかと思ったら、意外とふっかけてきたような印象ですね。アブラハムはどんなに高値でもちゃんと支払うことで、神様の前で正しくあろうとしたんでしょうか。 サラが葬られたマクペラ洞窟は、この絵画にあるようなまさに「洞窟」かと思っていました。でも大きな建造物で覆われているんですね。それぞれ ... 続きを見る

  • イサクの犠牲

    この場面、本当に西洋絵画ではおなじみなので楽しみにしていました。ドラマチックな場面なので、 絵のモチーフにしやすかったのかもしれませんね。 いくら神への信仰に揺るぎがなかったとしても、アブラハム自身、どうなるかは分かっていない。 まして殺されるかもしれないイサク本人の恐怖たるや……本当に恐ろしかったことでしょうね。 父親に何度も問いかける息子の姿が切実かつリアルで、胸に迫ります。 しかしここまでアブラハムの信仰を試すとは、神様もなかなか厳しい……と感じてしまいました(笑)。 信仰を証 ... 続きを見る

  • 有名な!

    mikaさん、こんばんは。ついにイサクの犠牲ですね。 イサクが何か変だと思っていた、であるとか三種類の訳、神の慌てぶりなど大変面白く読ませてただ来ました。 そしてギリシア神話との比較論ですね。哲学者ならずとも興味深いテーマです。 そして、有名な二枚の絵! どちらも『名画が描く 罪深き旧約聖書』に掲載されていましたが、やはり西洋画は聖書を知ると面白さ倍増です。 有り難うございました。