バイブル・スタディ・コーヒー ~スラスラ読める! 聖書入門

作者 mika

[歴史]

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バイブル・スタディの仲間たちの会話をちょっとだけ覗いてみてください。
寝ころんでスラスラ読める! 「物語」がわかれば、聖書は楽しい。
聖書を最初から最後まで読み通すのは大変です。途中でいやになってしまうことも珍しくないでしょう。
なんとなく難しそうでも、聖書のことばの向こうには、豊かな歴史と文化が広がっています。
どなたでも、実際に聖書を読んでみようというかたのお役に立てればうれしいです。


アイコンはTopeconHeroesダーヤマ様の「ダ鳥獣戯画」より使用させていただきました。

ファンレター

土地を買う。

mikaさん、今回も有り難うございます。
これも『名画が描く―』には掲載のない話でした。なので一層、絵画も嬉しいです!
ところで結構不動産売買の話が出てきますね。土地の個人所有というのは、当然の概念だったのでしょうね。
結婚の所でも思いましたが、やはり人間同士でも「契約」が当然になっているから、
「神」と「人間」もその構造に乗るんだなあ、と思わされました。
不謹慎ながら、「『創世記』不動産売買物語」なども構想してしまいそうな勢いです。
有り難うございました。

返信(1)

村山さん、いつもお読みいただきありがとうございます!
「『創世記』不動産売買物語」とは、面白い着眼点だと思います^^ さすが、金融がご専門の村山さんですね! 今回の土地売買のお話は、主日礼拝の説教で取り上げられることも少ないですし、クリスチャンにとっては読み飛ばしてしまいがちなエピソードなのではないか、と思います。しかし、改めてじっくり読んでみると、古代の土地取引の実情を伝える、考古学的に貴重なお話だと感じます。
買い手が弱い立場で、売り主の言い値で買わなければならないことや、お金だけ奪われて実際に契約が履行されないことを未然に防止するため、公の証人を立てることなどは、現代の不動産取引でも十分通じるものがありますね。
現在のイラクから、土地の売買契約を記した楔形文字の粘土板文書(紀元前2400年頃)が発見されています。それには、4サル(約144平方メートル)の土地を銅280マナ(約140キロ)、羊毛10マナ(約5キロ)、大麦1グルサッガル(約144リットル)で売買する契約が記されているそうです。売り手と買い手の名前だけでなく、契約の証人となった人々の名前も記されているんですよ。こんな大昔にこれほどしっかりと契約文書を取り交わすのは、驚きですよね!!
実際の契約文書と比べると、アブラハムが支払った金額がいかに大金だったかが分かりますね。古代では外国人が土地を購入することを禁じている国が多かったからではないか、と思います。
古代ギリシャでは、ペロポネソス戦争以降に外国人の土地購入が許されるようになり、結果として土地を失って奴隷身分(労働者階級)へ転落する市民が急増したそうです。土地所有者=市民だったため、市民の間で貧富の格差が急速に広がったのだとか。

バイブル・スタディの「創世記1章 天地の創造」のお話に、イタリア・ルネサンス期の巨匠、ティントレットとラファエロの「動物の創造」の絵を追加しました! 特にラファエロの絵はとってもユニークなので、ぜひご覧ください^^
次回はイサクとリベカの結婚のお話です。引き続きよろしくお願いいたします。