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文字数 552文字




死んだ彼女。





旅行の時の車の持ち主だった。

運転は彼女一人だ。

免許を持っていたのは

死んだ彼女一人だ。







早朝。

電話で起こされる。




他の2人を駅まで送り届け。

その後

帰宅中の出来事だったそうだ。



発見されたのは、

帰宅途中の道。

さほど交通量も多くなく。





電柱に突っ込んだ。

その状態で発見された。

車は大破。

正面から電柱に突き刺さる。

事故の音を聞いた者は

誰もいない。




電話の向こう。

死んだ彼女の母親だ。

声が震えている。




運転席。

ハンドルを握ったまま。

彼女の亡骸。

首から上がない。




だ、そうだ。







さらに 次の日。

・・・もう1人死んだ。



電話が来た。

死んだ2人目

その母親からの電話。




駅まで送ってもらい。

電車で家に向かう。

最寄り駅から

徒歩にして10分ほど。




途中の歩道橋を歩いていた時だ。




いきなり落ちた。




見ていた人の話ー

歩道橋の上には何もない。

突然、道路に向かって飛んで行った。



「なにかに当たって弾き飛ばされたようだった」



千切れかけた脚。

骨が折れて飛び出していた。



のだ、

そうだ。







連絡をくれた時。

電話の向こうで、それぞれの母親たちが

何か大事な話をしていたような気がする。





楽しかった旅行。

だった、のに。




最期?

あれで?




2人同時に。




最期が あんな。




ショックだったのだと思う。

何も考えられなくなっていた。






そして2日後。

3人目ー生存者の彼女の元に

電話が入る。
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