ー赤20-

文字数 416文字


 






ここから何も覚えていない。


次に目を覚ました時
現像室ではなかった。

担当教諭の部屋ー写真用の準備室
でもなかった。







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彼ー
すでに高齢とも呼べる年齢になる彼。
やっと
重い口を開いて、
吐き出した話。

その眼差しは
今を通り過ぎて
あの時を見ている。

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遠くで
必死に呼ぶ声が聞こえた。
気がしたのだ。

意識することなく
目を開けると
間近に顔がある。
名前を呼ばれていた。
たしか建築科の教諭で・・・


カーテン越しに
差す光。


朝になっていた。


深夜、
現像室で倒れていたのを発見し
病院に運んでくれたのだという。

学校から至極近い
診療所だった。


点滴されたまま
ベッドに座る。

気が付いたと、
医師が呼ばれ
多少の問診もあり。
少し休んでいけと言われた。

再び、
建築科の教諭と
二人だけになった。


何故
建築科の教諭が?
写真の、
担当教諭とは
仲が良かったが
どうして?





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