ー赤14ー

文字数 313文字

 


現像室の中で
一か所 
ものすごく気になった場所があったんだ。



半地下に、というよりも
あの場所はレンガの箱を
地中に埋めたような状態だった。



元々
光が入る余地なんて
なかったに違いない。
フィルム現像室には向いていた。



校舎は
レンガの箱の上に建てられている。





「戦時中、ここらへんは
 軍の施設があったって話だけど」


向いているとはいえ
地下室でも全く窓がないのを不審に思って
担当教諭に聞いてみたことがあった。


「ただの噂だよ。
 本当に軍の施設なら普通の人は
 何してたか知らないし。
 軍人だったら、
 なにも(しゃべ)らないだろ」


戦時中というのなら
防空壕のあとかも知れない。



なぜ
レンガの壁。



暗室用電球(セーフライト)の赤い光。
時折、光る
違う赤い(ひかり)

それは何?


それと もう1つ。











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