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文字数 424文字



無性にこだわってしまう物
そのための寸暇もお金も催眠も
何故か惜しまずに使ってしまう
こだわりにはそこのない沼のようで
極めると言う割には
到達するのが難しい
頂きならまだゴールが見えるから
やっぱりそれは沼なのだと思う
他人から見たらミリほどの違いも
当事者の僕には天と地の差がある
そのくらい闇も深い物
悲しいかなひとつならまだしも
2つも3つもあることが多い
そしてかなり深くまで潜って
ハタと気づく ここは何処だと
そしてついぞさっきまでの情熱が
嘘みたいになった時に
目の前に残るその残骸の山に
途方に暮れている自分がいる
あれだけ深い沼が
一瞬にして他人と思ってた人と
同じ目線に見えた時の衝撃に
僕はただ呆然と立ちすくみもせず
さも何もなかったかのように
しかもすぐに違うこだわりを見つけてしまう
そう僕はそのくらい愚かな生き物
昨日までのこだわりも
今日からのこだわりも
多分振り返ったらその全てが愛おしい日々
でもまだ僕は気づかない
今日も何かのこだわりに
目を奪われ不覚も深くに沈みゆく



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