第22話:パリ協定の詳細

文字数 1,809文字

 気温上昇1.5℃の場合、それは世界の二酸化炭素の排出量正味ゼロを205年代初頭に達成することを意味する。2℃の場合は2070年代初頭となる。今回の評価では、温暖化を2℃前後に抑える場合でも世界の温室効果ガス排出量を遅くとも2025年までに減少に転じさせ、2030年までに25%削減しなければならないことが示されました。

 2030年までにより良い世界を目指す目的で国連サミットによって設定された国際目標をSDGs「エスディージーズ・持続可能な開発目標」という。17の目標で構成されており、世界中の個人や組織、そして国など、世界全体が取り組むべきである。そして、SDGs13番目の目標には、世界の気候変動の課題解決の内容が設定されている。

 パリ協定では、目標達成のために、削減や抑制目標を義務ではなく努力目標とする代わりに専門家から定期的に進捗状況のレビューを受けること、2023年から5年ごとに全体的な進捗を測る実施状況の確認を行うことが盛り込まれた。SDGs13「気候変動に具体的な対策を」とは?SDGs「エスディージーズ:持続可能な開発目標」13番目の目標は「気候変動に具体的な対策を」である。

 気候変動によって引き起こされる深刻な自然災害を軽減するために設定された目標だ。SDGsは、国連サミットで採択された2030年までの国際的な目標だ。地球温暖化がもたらす気候変動に関しては、SDGs13「気候変動に具体的な対策を」が設定されている。SDGs13で定められている達成目標は、適応策である災害に対する強靭性の強化。

 気候変動対策の政策などへの盛り込み、緩和策や適応策などに関する教育や啓発だ。自然災害の影響を最小限にするためにSDGs13では以下の3つのターゲットが設定されている。加えて、具体的な対策を掲げている。1つ目が全ての国々において、気候関連災害や自然災害に対する強靱性「レジリエンス」及び適応の能力を強化する。

 2つ目が気候変動対策を国別の政策、戦略及び計画に盛り込む。3つ目が気候変動の緩和、適応、影響軽減及び早期警戒に関する教育、啓発、人的能力及び制度機能を改善する。4つ目が重要な緩和行動の実施とその実施における透明性確保に関する開発途上国のニーズに対応するため、2020年までにあらゆる供給源から年間1千億ドルを共同で動員するという。

 UNFCCCの先進締約国によるコミットメントを実施するとともに可能な限り速やかに資本を投入して緑の気候基金を本格始動させる。5つ目が後発開発途上国及び小島嶼開発途上国において女性や青年、地方及び社会的に疎外されたコミュニティに焦点を当てることを含め、気候変動関連の効果的な計画策定と管理のための能力を向上するメカニズムを推進する。

 深刻な自然災害を防ぐには、原因となる気候変動に対処することが必要だ。そして、世界のすべての国々で気候変動に関する政策を計画に盛り込むことが求められる。SDGs13では、多くの人が気候変動に関心をもつため、また世界全体で気候変動の影響を最小限に抑えるための取り組みを行っていくことが目標として設定されている。人間活動によってあらゆる気候の変化が起きている。

 日常生活や経済活動などを含め、さまざまな人間活動は大量の温室効果ガスを排出することにもつながり、気候変動に大きな影響を与えている。温室効果ガスの影響で地球全体の温暖化が進行し、極端な高温状態となっている地域が増加した。大気だけではなく、海や南極大陸などの雪氷圏、多くの生態系など広範囲に変化が確認されている。

 大雨が発生する地域も増えており、特に北半球での増加が目立っている。反対に、気温上昇による陸地の蒸発散量の増加などから、干ばつ地域も増加傾向だ。アジアや地中海エリア、欧州やアフリカなど幅広い地域で干ばつが増えている。ほかにも、氷河が溶け出していることや海面上昇なども確認されており、気候変動によってあらゆる現象が引き起こされている。

 2100年までの将来予測はいずれも「温度上昇する」今後の気候変動にはさまざまなケースを想定した予測が行われている。この予測は、温室効果ガスの削減に成功し、2050年ごろには排出量がゼロになるカーボンニュートラルを達成した場合の想定だ。現在世界が取り組んでいる削減目標を達成したとしても、今後の気温上昇は避けることはできない。
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