第17話:温暖化と高齢者ドライバー

文字数 1,581文字

 6月27日、小惑星探査機「はやぶさ2」が地球から3億キロ離れた小惑星「リュウグウ」に到着。小惑星から砂の採取に挑み、2020年に地球に帰還した。7月6日、地下鉄サリン事件などで合計16の事件で27人を死なせたとして死刑が確定したオウム真理教元代表の松本智津「本名・麻原彰晃」死刑囚の死刑を執行したと発表した。

 7月26日には元教団幹部6人の死刑も執行され、一連の事件で死刑が確定した134人全員の刑が執行された。7月6日、九州や中国などの8府県に大雨特別警報が出た。「数十年に一度」の大雨が広範囲で降り続き、西日本を中心に土砂災害や河川の氾濫が発生した。豪雨は7日以降も続き、死者220人超と平成最悪の豪雨災害となった。

 8月24日、気象庁は、6~8月の平均気温「8月22日時点」について東日本「関東甲信、東海、北陸」平年値を1.6℃上回った。これは、統計を取り始めた1946年以降、最も高くなっていると発表。このニュースを聞いて和泉智則は想像以上に早く異常気象で高温、豪雨がやってきたと感じた。7月23日、関東甲信と東海を中心に記録的な暑さとなった。

 埼玉県熊谷市では国内の観測史上最高を約5年ぶりに更新する41.1℃を記録。全国4地点で40℃を超える「災害級の暑さ」に気象庁が注意を呼びかけた。2019年が明けると1月2日、新年恒例の一般参賀「平成最後の参賀」が皇居に最多15万人の国民が参加した。4月末に退位する天皇陛下にとっては在位中最後の参賀となった。

 2月22日、宇宙航空研究開発機「JAXA」は探査機「はやぶさ2」が地球から3.4億キロ離れた小惑星「リュウグウ」に着陸したと発表した。3月6日、日産自動車のカルロス・ゴーン前会長が会社法違反「特別背任」などの罪で起訴された事件でゴーン前会長は東京地裁に保釈保証金10億円を納付し、東京拘置所から保釈された。4月4日、ゴーン前会長が4回目の逮捕となった。

 一度、保釈した被告を再逮捕するのは異例であった。4月25日にゴーン前会長は5億円の保釈保証金を支払い釈放された。2019年4月19日、東京都豊島区東池袋の都道で87歳の男性が運転する乗用車が歩行者らを次々とはね10人が重軽傷を負い母子が死亡した。乗用車を運転していた元・通商産業省技官の飯塚幸三「当時87歳」がブレーキとアクセルを踏み間違えた。

 それにより車を暴走させ、交差点に進入した。そして、歩行者・自転車らを次々に、はね、合計11人を死傷させた。さらに母子2人が死亡、同乗していた飯塚の妻を含む9人が負傷した。この事件の加害者である飯塚自身も負傷し、入院した。その後、飯塚幸三は、退院後に自動車運転死傷行為処罰法違反「過失運転致死傷」容疑で書類送検・在宅起訴された。

 東京地方裁判所における刑事裁判で被告人の飯塚および彼の弁護人は「車に電子系統の異常が起きブレーキが効かなくなった」として無罪を主張したが、検察官はその主張を否定した。「事故の原因は、被告人がブレーキとアクセルを踏み間違えたことだ」として、禁錮7年「法定刑の上限」を求刑した。

 2021年9月2日、東京地裁は検察側の主張「被告人による過失」を認め、禁錮5年の実刑判決を言い渡した。弁護側・検察側とも控訴せず、判決は同月17日に確定した。この事故は高齢ドライバーの事故対策に対する社会の関心を高めるきっかけとなった。

 その後、高齢者の運転免許証の自主返納が増加した。また本事故などを契機に高齢ドライバーの事故対策に関する議論や法整備も進められている。警視庁交通部交通捜査課は事故からおよそ7か月後の2019年11月12日に飯塚を自動車運転処罰法違反「過失運転致死傷」容疑で東京地方検察庁へ書類送検した。そして、東京地検は翌2020年2月6日に飯塚を東京地裁へ在宅起訴した。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み