第41話 新年会で「つるばやしたいが」に会う

文字数 967文字

 R6年1月5日、中間商工会議所の新年会があった。コロナがようやく収まり、一般市民は3年前と同じような生活ができるようになった。あのコロナ悪疫流行の3年間ほどは、行動が制限され外出すらままならなかった。死者も出る。ワクチンが1年後、発明と言うか作り出され、世界中に行き渡った。コロナが始まった頃は米国で世界中のコロナ患者の死亡数、罹病数などが公表されていた。私も毎日、その数を見ていた。深刻な状況で鴨長明の生きた時代の疫病と似ているように感じた。貴重な年月を徒過し、損をした気持ちを感じる。
 漸くコロナがおさまり、新年会で懇親会も行われるというので、私も自営業の一人として参加した。開場前に、会頭の印刷会社のH社長がおられたので、私は訊いた「市長は病院や中央公民館を廃止、今や廃墟となり草がベランダに生えている。辞めて新しい市長は出ないのでしょうか」と。会頭は「商工会議所は市長と連携をとりながら運営しなければならないのです」と答えた。
 式が始まり会頭は一般的なあいさつの後、「私は、我が町を愛し、郷土の為に、将来の子供の為に、活動を続けなければなりません。私は市長に、子供育成策をお願いししているのですが、今の所、市長から返事は頂いていない」と色々な話の中で述べた。私は、大きく拍手をした。「あなたに賛成です。よく言ってきれた」と心で思った。会頭はあと1年の任期があるという。言外に市長への政策転換を頼んだが、やってくれないということを参加者に伝えたかったのだと思う。
 続いて、F市長が壇上に、テレビタレントでありルックスはダンデイで、話は上手い。実態を知らない女性軍に人気があるのだと推測する。前回の二期目の選挙で、U市議を僅差で破り再選を果たした。「財政破綻寸前のN市を緊縮財政であったが、立て直した。中間市では改装した蓮華寺のスーパーで町が勢いづいている。今後は、小学校も統廃合し更に進める」と、自分の手柄のように主張する。私が卒業した小学校も廃校になるのか。反対!私は拍手などしたくなかった。「市長やめろ」と叫びたかったが、いうのはやめた。拍手は三回だけにした。
つぎに「つるばやしたいが」県会議員が登場。「私は28歳。この街を愛している。百歳まで続け、子供たちの将来に役立つような仕事をした」と主張した。多くの拍手があった。
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