第38話 抜きつ抜かれつ……ある意味、デッドヒートやな

文字数 2,437文字

※今回、妻はほとんど出てきませんがご了承ください。

前回の投稿で宣言した「しまなみ海道、自転車で完走する計画」。実行しました。

そして、完走しました! (パチパチパチパチ)

しまなみ海道のサイクリングは、尾道~今治は76キロなのでそこまで長距離ではない。ただ、アップダウンがあるので距離の割には時間が掛かる。
そして、「ケツ痛」との戦いだった。

今回はレンタサイクル屋さんでクロスバイクを借りた。
しまなみ海道サイクリングの相棒はこちら!




黄色のGIANT。正直、弱そうだと思った。
そして、漕いでいると「ギーギー」と音がした。
支障なく使えたけど、どこか擦れていたのだと思う。
レンタサイクルだからしかたない。

ちなみに、写真のサドルのところに注目してほしい。
シリコンゲル入りパッドをサドルに装着しているのだ。
これで長距離サイクリングにおけるケツ痛問題が解決されるはず……だった。

私の自転車歴は15年。ただ、ここ数年はほとんど自転車に乗っていない。
しまなみ海道は約2年ぶりのサイクリングだった。
2年間サボったことにより、すっかり軟弱になった私のケツ。
しまなみ海道は軟弱なケツの私には辛かった。

30キロ過ぎた辺りからケツ痛が始まり、残り40キロ以上をケツ痛と戦い続けることに。
約2年間甘やかされた私のケツはシリコンゲル入りパッドを使っても、しまなみの凸凹に勝てなかった。
※ちゃんと舗装されているところもあるけど、凸凹の道路も多かったです。

その日は青天で陽射しが強かった。
私にはサイクリストとしてのプライドが皆無だ。
日焼けを避けるために上が無印良品で買ったUVカットパーカー、下がユニクロのストレッチパンツを着用していた。
ウーバーイーツの人だ。

**

さて、長距離のサイクリングをしていると、誰かを追い抜いたり、追い抜かされたりする。

私は同じオジサンを3回追い抜いた。
どういうことか、説明しよう。

まず、しまなみ海道にはモデルコースがいくつかあって、私が通ったのが上級コース(ブルーライン)というルートだ。
上級コースとなっているが上級者向けコースではない。ただ、しまなみ海道を完走するための推奨ルートだ。




しまなみ海道はサイクリングコースにブルーのラインが入っている。そのブルーのラインに従って進めば尾道~今治間を難なく完走することができる。こういうものだ。



※これら2つの画像は「しまなみジャパン」さんからお借りました。
https://shimanami-cycle.or.jp/

ただ、ブルーのラインは途切れていたり、急に曲がったりする。だから、事前にルートを調べておかないと道を間違える。

あれは、私が向島(尾道から最初に行く島)を走っていたときだ。

坂道を上れずに歩いているオジサンを発見した。
私よりも10歳くらい年上だと思う。小太り、薄毛で頭に赤いバンダナを巻いていた。
それほど急な坂ではなかったから、オジサンは初心者だと思う。初心者に坂道は辛い。

私は坂道を歩くオジサンを追い抜いた。

オジサンを追い抜いて、しばらく進むと橋が見えてきた。
しまなみ海道は島と島をつなぐ橋を走行していく。
だから、私は「とりあえず橋を渡ればいい」と思っていた。

橋の入り口には手書きでこう書いてあった。

『岩子島はこちら』

私はその橋を渡って岩子島に着いた。
しばらく走ったけど、そこにはブルーのラインはなかった。
不安になった私はスマートフォンでモデルコースを検索した。

モデルコースは向島→因島となっていた。

不注意でコース外の島に行ってしまった私。
しかたなく橋を渡って向島に戻った。

この時間のロスにより、オジサンは私を追い抜いた。

因島(尾道から2つ目の島)に着いた私は前方にオジサンを発見した。
本日2回目だ。

ノロノロと走るオジサン。
並走すると危ないから、私はギアを1段階上げて一気にオジサンを追い越した。

オジサンを抜いた後、私はしばらく漕ぎ続けた。

どれくらい経っただろう。
下を見るとブルーのラインがなかった。

スマートフォンの地図アプリを見たけど、そもそもサイクリングコースを把握していない私には正しいコースに合流できる保証はない。
しかたなく来た道を戻ることにした。

しばらくしたらブルーのラインを発見した。
ちょうど、オジサンを追い抜いた辺りだった。
ブルーのラインはオジサンを追い越したところで左折していた。

オジサンを追い抜くために速度を上げて直進した私。
オジサンを追い抜いたことに満足した私は、コースアウトしていたのだ。
油断禁物である。

私はサイクリングコースに戻って走り続けた。
しばらく走ると坂道でオジサンがフラフラになりながら自転車を漕いでいた。

私はオジサンを追い越した。
3回目だ。

**

家に帰った私は妻にこの話をした。
妻はニヤニヤしながら私に言った。

「抜きつ抜かれつ……ある意味、デッドヒートやなー」

余計なお世話である。

さて、今回のしまなみ海道で分かったことが一つある。

サイクリングにスピードは重要ではない。
ルートを事前に調べておくことの方が重要だ!

皆さんもサイクリングに行くときは事前にルートを確認してほしい。


***


さて、YouTubeに話を移そう。

私の妻は書道動画をYouTubeに投稿している自称ユーチューバーだ。そして、私は妻のアシスタントとして、妻の書く動画を撮影、編集、YouTubeに投稿している。

最近は漢字クイズに特化した書道チューバーとして活動中である。

クイズを考えて、それに沿った漢字を書く。
そういう書道動画を撮り続けている。

しかし、このスタイルで問題が発生した。

漢字を書いて、後日動画を編集するときに元ネタ(クイズ)が思い出せないのだ。

「酒」

二文字クイズ(以下のようなもの)で書いた漢字のはずなのだが、読み方を検索しても出てこない。

区区:まちまち
限限:ギリギリ
数数:しばしば

「酒酒」とは何なのか……謎である。
妻に聞いても「知らんわー」と言っている。

さて……どうしたものか。

我が家の戦いは今日も続く。

<つづく>
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