第16話 小説のいいところ
文字数 2,266文字
……そろそろ、石を投げられそうなので、小説のいいところを述べます。
『小説のいいところ』
小説のいいところは、心理描写や音、匂い、手触り、味……、そういった画で表現しにくい事象を描写できることです。漫画でそれをしようとすると字が多くなり、読みづらくなります。
そういう小説と漫画等の違いを意識してか、小説は恋愛もの・青春もの・嫁姑関係といった人間ドラマと、ミステリーや時代劇、ホラーが盛んな気がします。
時代劇は製作費がかかり視聴者が減ったという理由からテレビで放映される番組が減りました(大河ドラマは除く)。現在はその穴を小説が担っている気がします。
ミステリーは説明や解説が多く、漫画にすると読みにくくなります。小説は字数をかけて表現出来るので有利です。
恋愛もの、青春ものといった人間ドラマは繊細な心理描写ができる小説に向いていると思います。
暗闇が多くなる傾向にあるホラーは画面だと分かりにくく、その点、小説では視覚以外の嗅覚、触覚、聴覚、寒いやら、空気が湿っているやらを書き表わすのに向いていると思います。
サイコパスが登場するホラーならサイコパスの心情を克明に描写することで恐怖感が増しますし、被害者側の心理を描写することで切迫感も表せます。
じっくり物語を味わいたい人は、小説や本が向いているのではないかと思われます。
私の家族や友人で、漫画やドラマ、映画を見ても理解できない人がいます。音楽を聴いても歌詞の意味がさっぱり分からないという人もいます。
漫画や映画は映像で伝えようとするので、その間だったり、雰囲気だったり、役者(キャラ)の細かな表情等が読み取れないと理解が難しいのではないかと、私は思っています。
ちょっと席を外したら、何がどうなってそうなったかが分からず、録画なら巻き戻し出来ますが、そうでないなら興味がそがれます。
それに、これは個人的な意見ですが、テレビの場面展開のスピードが昔よりずいぶん速くなりました。昔、○○○○リサーチ(事件検証番組)という視聴率が高い番組がありましたが、進行速度がやたら速い。目で追っていくのが精一杯でした。少し目を離すと、もう分からない。番組を飽きずに見続けてもらう工夫なのかもしれませんが、慣れるまではすごく疲れました。
また、近年のテレビ番組は○ik○okなどの短い時間で楽しめる娯楽?に慣れた若者をひきつけるためにか、展開が早くなっている気がします。例えば、世界の○て○○行って○は、収録に一週間かけた、現地に行く時間も入れればそれ以上かかっているであろうシーン?を十分くらいで編集し、次々違うものをいれてきます。
昔であれば、一時間半くらいかけて放映する内容を、です。
そんな感じで、テレビは視聴者の目をそらさないための、チャンネルを変えさせないための工夫があれこれと張り巡らされているように思います。
次々に新しい内容が映るので、見終わった後、面白かった、とは思うけれど、余韻がない。あの人大変だっただろうなとか、そういう苦労を共感する間がない。また、テレビを視ていたらトイレに行けないし、お風呂にも入れない。夕飯の準備もできません。
音楽はメロディーに合わせて歌詞を作り、五分くらいで終わるので、心情の変化を細かく表現するのには向かず、強い感情に焦点を当てて表現しているものが多い、気がします。
その点、小説は細かく、緻密に描写してくれます。誰が、どこで、どのように、何をし、何を思った等、数行ごとに主語を付けて説明してくれます。そして、作家にもよりますが、ほんの少しの心の変化を、そよ風が吹いたやら、水滴が落ちたやら、体のどの部分が温かくなった(冷たくなった)やら、眉根が、口元が、鼻の横が……といった描写で、情景はもちろん、心情なりを巧みに書きあらわします。
漫画だったら、ガーン、シュン、モヤモヤ、ゾクッ、で終わりです。← 作家によります、悪しからず。
テレビや映画と違い、小説は自分のペースで読めるし、コーヒー飲みながらよそ見もできるし、トイレにも行ける。
作品に没入できれば、登場人物を通して味覚や嗅覚、触覚、空気感まで、自分自身が体感できます。心理描写は緻密に表現され、それを我がごとのように味わえます。
時間を気にせず、自分のペースで物語の世界にどっぷり浸かれるのは小説の醍醐味かもしれませんね。
漫画も自分のペースで楽しめますが、緻密な心理描写や微かな心の動き等を書き表すのは小説の方が有利かもしれません。
同じ「悲しみ」を描くのでも、漫画では一コマで表すところを小説は何行、十何行、一ページかけて表します。
色を描写するなら、同じ赤でも、小説は無数の表現があります。
漫画では不可能です。と、いうか、色をうんぬん説明していたら話の腰が折れ、読者に嫌がられます。
余談ですが、人の深層心理を緻密に描写するといった理由で、中〇〇則さんが好きです。ただ、彼の作品は私には強烈すぎて、疲れた時に読もうとはなかなか思えませんが……。
引き続き、小説のいいところ。
そうですね、これは、私が個人的に考える小説のメリットですが、どんな小説でも堂々と買える、です。
あんまり露骨な表紙やタイトルの小説はさすがに買えませんが、ちょっと中身がディープな世界のものでも小説なら店員さんの目を気にせず買え、リビングで堂々と読めます。
これが漫画なら、店員さんの目が気になり、家族に見つからないようにこそこそ読んで、本棚の奥に隠さないといけません。……私だけ??
『小説のいいところ』
小説のいいところは、心理描写や音、匂い、手触り、味……、そういった画で表現しにくい事象を描写できることです。漫画でそれをしようとすると字が多くなり、読みづらくなります。
そういう小説と漫画等の違いを意識してか、小説は恋愛もの・青春もの・嫁姑関係といった人間ドラマと、ミステリーや時代劇、ホラーが盛んな気がします。
時代劇は製作費がかかり視聴者が減ったという理由からテレビで放映される番組が減りました(大河ドラマは除く)。現在はその穴を小説が担っている気がします。
ミステリーは説明や解説が多く、漫画にすると読みにくくなります。小説は字数をかけて表現出来るので有利です。
恋愛もの、青春ものといった人間ドラマは繊細な心理描写ができる小説に向いていると思います。
暗闇が多くなる傾向にあるホラーは画面だと分かりにくく、その点、小説では視覚以外の嗅覚、触覚、聴覚、寒いやら、空気が湿っているやらを書き表わすのに向いていると思います。
サイコパスが登場するホラーならサイコパスの心情を克明に描写することで恐怖感が増しますし、被害者側の心理を描写することで切迫感も表せます。
じっくり物語を味わいたい人は、小説や本が向いているのではないかと思われます。
私の家族や友人で、漫画やドラマ、映画を見ても理解できない人がいます。音楽を聴いても歌詞の意味がさっぱり分からないという人もいます。
漫画や映画は映像で伝えようとするので、その間だったり、雰囲気だったり、役者(キャラ)の細かな表情等が読み取れないと理解が難しいのではないかと、私は思っています。
ちょっと席を外したら、何がどうなってそうなったかが分からず、録画なら巻き戻し出来ますが、そうでないなら興味がそがれます。
それに、これは個人的な意見ですが、テレビの場面展開のスピードが昔よりずいぶん速くなりました。昔、○○○○リサーチ(事件検証番組)という視聴率が高い番組がありましたが、進行速度がやたら速い。目で追っていくのが精一杯でした。少し目を離すと、もう分からない。番組を飽きずに見続けてもらう工夫なのかもしれませんが、慣れるまではすごく疲れました。
また、近年のテレビ番組は○ik○okなどの短い時間で楽しめる娯楽?に慣れた若者をひきつけるためにか、展開が早くなっている気がします。例えば、世界の○て○○行って○は、収録に一週間かけた、現地に行く時間も入れればそれ以上かかっているであろうシーン?を十分くらいで編集し、次々違うものをいれてきます。
昔であれば、一時間半くらいかけて放映する内容を、です。
そんな感じで、テレビは視聴者の目をそらさないための、チャンネルを変えさせないための工夫があれこれと張り巡らされているように思います。
次々に新しい内容が映るので、見終わった後、面白かった、とは思うけれど、余韻がない。あの人大変だっただろうなとか、そういう苦労を共感する間がない。また、テレビを視ていたらトイレに行けないし、お風呂にも入れない。夕飯の準備もできません。
音楽はメロディーに合わせて歌詞を作り、五分くらいで終わるので、心情の変化を細かく表現するのには向かず、強い感情に焦点を当てて表現しているものが多い、気がします。
その点、小説は細かく、緻密に描写してくれます。誰が、どこで、どのように、何をし、何を思った等、数行ごとに主語を付けて説明してくれます。そして、作家にもよりますが、ほんの少しの心の変化を、そよ風が吹いたやら、水滴が落ちたやら、体のどの部分が温かくなった(冷たくなった)やら、眉根が、口元が、鼻の横が……といった描写で、情景はもちろん、心情なりを巧みに書きあらわします。
漫画だったら、ガーン、シュン、モヤモヤ、ゾクッ、で終わりです。← 作家によります、悪しからず。
テレビや映画と違い、小説は自分のペースで読めるし、コーヒー飲みながらよそ見もできるし、トイレにも行ける。
作品に没入できれば、登場人物を通して味覚や嗅覚、触覚、空気感まで、自分自身が体感できます。心理描写は緻密に表現され、それを我がごとのように味わえます。
時間を気にせず、自分のペースで物語の世界にどっぷり浸かれるのは小説の醍醐味かもしれませんね。
漫画も自分のペースで楽しめますが、緻密な心理描写や微かな心の動き等を書き表すのは小説の方が有利かもしれません。
同じ「悲しみ」を描くのでも、漫画では一コマで表すところを小説は何行、十何行、一ページかけて表します。
色を描写するなら、同じ赤でも、小説は無数の表現があります。
漫画では不可能です。と、いうか、色をうんぬん説明していたら話の腰が折れ、読者に嫌がられます。
余談ですが、人の深層心理を緻密に描写するといった理由で、中〇〇則さんが好きです。ただ、彼の作品は私には強烈すぎて、疲れた時に読もうとはなかなか思えませんが……。
引き続き、小説のいいところ。
そうですね、これは、私が個人的に考える小説のメリットですが、どんな小説でも堂々と買える、です。
あんまり露骨な表紙やタイトルの小説はさすがに買えませんが、ちょっと中身がディープな世界のものでも小説なら店員さんの目を気にせず買え、リビングで堂々と読めます。
これが漫画なら、店員さんの目が気になり、家族に見つからないようにこそこそ読んで、本棚の奥に隠さないといけません。……私だけ??