まえがき 

文字数 383文字

(2020/01/04)

劇作家になって、今年で十五年たつ。

劇作家になりたい、と思ったことはなかった。
人生に行きづまっていたある日、突然、あるものを書き始めた。
それが、なぜか、戯曲だったのだ。

戯曲、脚本、台本。どれも同じだ。舞台で上演するための作品だ。
小説が建物だとしたら、戯曲は設計図だ。小説家は一国一城の主だが、劇作家は城を建てる一人にすぎない。まあ、初めの一人ではあるのだが。
そこが違う。
そして、そこが面白い。

いまの日本を見まわすと、
小説家と、小説家になりたい人は、たくさんいる。
俳優と、俳優になりたい人も、かなりいる。
シナリオライターになりたい人も、わりといる。
圧倒的に供給不足なのは、劇作家じゃないかと思う。

このエッセイでは、
そんなちょっと変わった職種の中でも、さらにちょっと変わり種の私が、
演劇や音楽、旅や日々の暮らしについて考えたことを、綴っていきます。

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